#041 ページ41
『Aちゃーん。』
私の事を呼ぶ姿を見て、ふいにテヒョンさんに抱き締められた時の事を思い出した。
胸がキュッと小さく締めつけられて、鼓動が波打って、顔に熱が集まるあの感覚が蘇ってきてしまう。
なに、照れてんのよ私。
『ねえ、Aちゃんってば。あれ?顔赤いよ。』
「ちょっと、テヒョンさん…」
テヒョンさんとの顔の距離が一気に近づいて、テヒョンさんの両手で顔を挟まれる。
「テヒョンさんは、その…」
『ん?』
「この間の事、何とも思ってないですか?」
私が勝手に意識してるだけで、きっとテヒョンさんからしたらあの行動はほとんど意味がないものなんだろう。
それを確認する為にそう、尋ねた。
『この間の事?』
「その…あれは、友情のハグってやつですよね?」
『これか!』
テヒョンさんはそう言うと、私の顔から手を離し、前みたいに私の身体を引き寄せた。
『あの時のハグは、、自分でもよく分かんないんだ。』
テヒョンさんは少し笑いながら、耳元でそう言った。
『Aちゃんが居なくなるんじゃないかって怖かったからかも。』
次に聞こえてきた声は、驚くくらい弱々しかったから、
「私はここに居ますよ。」
少しでも元気づける為にそう言った。
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作者名:ぽんた | 作成日時:2018年7月18日 20時