二刻 ページ4
声がした方に振り向く
其処であの男性は此方を見つめていた
男性の言葉に反応して、周りの方々も此方を見る
「ぇっ、ぁの…」
元から人と話すのが苦手な私
こんなに人がいるところで話すのはもっと苦手だ
相手に聞こえるか心配なくらいの小さい声で応える
「君も、異能者だろう？」
「はっ？ぇと、違い…ます…」
何を云い出すと思えばこんな事
この人は人を見る目がないんだろう
(私なんかが、異能なんてもの持ってるわけないだろう)
男性は私の否定の言葉を無視し、質問をする
「君、横浜に来たのは何日前か判るかい？」
「3日‥前くらいです…」
「嗚呼、やっぱり」
彼は納得した表情でにこりと笑って話し始めた
「3日前から、この辺りで謎の楽器の音色が聞こえるという噂がある」
「今日は鶴見川べりから、其の音色が聞こえてきたらしい」
「はぁ。でも、楽器なんて沢山あるし…」
私はこじ付けるにも思える其の言葉を否定しようとした
でも男性は話し続ける
「まぁ聞きたまえ。実は最近この辺りに謎の暴走族が現れてね、街の者は皆困っていたんだ。そして彼は今日、或る路地裏にいたらしい」
「然し其の暴走族は今日見つかったそうなんだ。血の海の中でね」
「えっ…」
路地裏と暴走族と云えば心当たりがある
今朝、私の寝床を奪った不良達だ
(でも何故血の海の中に…)
「今は近くの病院で入院中なんだけど、其の中の一人に話を聞いてみたところね＿」
カタッ＿
私の足元からそんな音が聞こえた
如何やら木箱に当たってしまったようだ
気に留めず、話を聞こうとすると＿
「ｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞッ‼」
私の背後から黒い大きな影が出てきた
野太い奇声をあげながら、影は赤子を護るように私を包み込む
「"黒い大きな化物"に襲われた、と証言したそうなんだ」
男性の云った黒い大きな化物
それは正しく、今私の周りにいるこの影だ
「フルートの音色と共に、この化物は現れた。そして暴走族を襲った」
あの河川敷から路地裏までそう遠くない。楽器の音も聞こえるだろう
そして今こうして私の周りに居る
其の事実は曲げることができない
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ナオミ←本名ww - 夢主さん・・・華さんに嫉妬していましたのね・・・大丈夫ですわ！ナオミだって物凄くお母様に嫉妬していましたの！お母様は兄様にしか愛を注いであげていたのにナオミには愛を注いでくれなかったんですのよ！非道いですわ！ (2018年5月18日 18時) (
レス) id: 82a269b100 (このIDを非表示/違反報告)
つっきー - 夢主ちゃんが悲しすぎます！ もうすこしだけ更新してほしいです、お願いです！ (2018年4月2日 16時) (レス) id: 2ed9afabdf (このIDを非表示/違反報告)
キキリア - もう完結ですか？そうでなければ更新頑張ってください！！ (2018年3月26日 17時) (レス) id: cae09e118c (このIDを非表示/違反報告)
ホデリ(プロフ) - すごく人間味があってとても好きな作品です！！ (2018年3月14日 6時) (レス) id: ed3662b0d9 (このIDを非表示/違反報告)
妹舞 - とても好きなお話です！更新頑張ってください！ (2017年10月30日 23時) (レス) id: dffb3f017a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レモンキャンディ | 作成日時：2016年7月28日 3時
