青空を探して (ページ18)

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星の泣き声ページ18

白石side
すっかり辺りは暗くなってきて、時計の針は7時をさしていた。

あれから夏南ちゃんは一度も目を覚まさずに
眠っている。

今日の翔北はどうやら忙しくなっているらしい。

読んでいた医学書を棚に返してキッチンに行く。

そろそろ、夏南ちゃんのお粥を作ろうかな。

お昼はあのまま寝ちゃって何も食べていない。
何か食べないとよね。

その前に冷えピタをはりかえてあげよう。

寝室にいき、そっと、ベッドサイドに行く。
すると、目が覚めたみたいで軽く身動ぎした。

夏南「ﾝﾝ、ん…」

白石「大丈夫？今、お粥作るね？」

そっと、額に手を添えると少し熱は下がったみたい。良かった。
このまま、上がらないといいんだけど。

冷えピタを交換してキッチンに行く。

キッチンでいそいそとお粥を作っていると、寝室からガタッと音がした。

慌てて寝室に行くと、夏南ちゃんは部屋の入り口でうずくまっていた。

白石「夏南ちゃん！どうした？欲しいものあった？あ、トイレかな？」

あれ、なんか体熱いかも…。

体温計を取りに行こうとすると、彼女が何か言った。

白石「ん？どうしたの」

夏南「んんｯ、き、気持ち、悪…いっ。」

白石「あっ、気持ち悪い？吐きそう？よしよし、大丈夫だよ。ちょっと待ってね。」

やっぱり、熱上がったかな。

体を抱き起こして自分に凭れさせるようにして座らせて、洗面器を口元に近づけてあげる。

ぴくりと波打つ華奢な背中を撫でながら、大丈夫大丈夫と声をかける。

白石「う～ん、吐けないかなぁ。」

今度は波打つ背中の動きに合わせて擦ってみる。すると、それが嘔吐を誘ったようで

夏南「ｴｯっ、ｳｯ、ｴｴｯけほっこほっこほっ…」

ようやく吐けたようだ。

白石「ちょっと、お口濯ごう？」

そう言って、一口水をふくませる。

しかし水もうけつけないようで、
飲んだそばからもどしてしまった。

それから、二、三度続けてもどし、ようやく落ち着いてきた。

嘔吐で体力を使い果たしてしまったようでぐったりと体が倒れてきた。

水も飲むことができていないから、さすがにヤバいかなって思って翔北に連絡して連れて行くことになった。