troublesome (ページ4)

今日:2 hit、昨日:2 hit、合計:1,160 hit

4 ページ4

あれから2ヶ月。

あの日私を睨み付け“足を引っ張らない”と言った礼儀正しき青年、岸優太は…

岸『あれ？約束って13時じゃなかったでしたっけ？』

岸『あれ？？商談に使う資料こっちじゃない？…あちゃー、間違えちゃいましたね、僕…。』

岸『あれ？？？中島部長さんって高級志向っすか？接待の飲み屋、若いからてっきりチープな感じのがウケるかと思ったんっすけど…やっぱダメっすか……。』

とんでもないやつを雇用したようだ。
尻拭いばかりでほとほとまいってきた。

当の本人は
岸『いやー、まだまだっすね。いいところまでいってんだけどなー…次！次こそA先輩に認めてもらえるように頑張るんで！』

私の身が持たない。

安井『あいつ、ポジティブだなー。俺なら速攻怖気付いて辞めちゃいそうだもん』

ポジティブ…確かにポジティブじゃないとこの仕事乗り切れないんだけどね。
人懐っこいところがあるからか無下に出来ず…とりあえず岸優太の試用期間は様子見で自分の仕事をこなしながら過ごしていた。

12月…
年の瀬を迎えるこの時期は取り分け事を動かす企業はあまりない。
営業部も静かに1年を締めくくり、年明けに備えようそんな穏やかな雰囲気だった。

今年の忘年会の幹事は試用期間中ではありつつも今後の接待の店選びもあるし岸優太に任せることになった。

ただ、毎度失敗が見受けられるのでサブに私がつくことになった。