いちばんのバケモノ【QK】

法学部のツートップ ページ11

(中村 side.)





朝、いつも通りオフィスに入ると。


伊「あ、A。今日って急ぎの仕事ある？」


伊沢くんに急にそんなことを訊かれた。


『え？んー…福良さ〜ん、どうだっけ？』


福「いや、そこまで急ぎはないよ」


『らしいです。どうして？』


伊「昨日、東大王の収録で光ちゃんと話してたんだけど、Aが光ちゃんと結構仲良しだって聞いて」


『えっ、光ちゃん！？』


私は法学部の後輩である光ちゃんが大好き。


『それでそれで！？』


伊「Aが大学卒業した後会ってないから、久しぶりに会えないか、って」


え！ほんと！？


『会うっ！！！』


福「うわびっくりした」


あ、声おっきかったかな？


須「なんの騒ぎだねAくん」


『今日、久しぶりに光ちゃんに会うの！！』


須「えー俺も行きたいなー」


こ「俺も俺も」


山「僕もー！」


…なんやかんやで5人で行くことになっちゃった。


ごめんよ光ちゃん、うるさくなる…。


伊「今絶対“うるさくなるな”とか思っただろ」


『心読まないでクイズ王』





お昼、東大の食堂で光ちゃんと待ち合わせ。


はっ！


『光ちゃん！』


私は窓際の席に座る光ちゃんを発見っ！！


光「あっ！A先輩っ！」


ぎゅっ！


『久しぶりだねぇ』


光「会いたかったですよ先輩〜…」


あぁぁこの後輩ほんと可愛いなぁ…。


伊「すげぇ微笑ましいな」


須「2人とも美しさレベル高すぎ」


こ「ちなみにあのお2人は“法学部のツートップ”って呼ばれてました」


須「法学部ってかもう大学規模でいんじゃね？」


山「見てるだけで癒しですね」


伊「身長差…」


『うるさいよ伊沢くん』


伊「聞こえてんのかよ！！！」


『再会のハグしてるだけなのにいろいろ言われてさ、こっちからしたら恥ずかしい以外の何物でもないんだけど…』


光「…A先輩の仰る通りです…」


『てか何こうちゃん、“法学部のツートップ”て』


こ「え、知らなかったんですか！？」


『知らないよそんなの…ねぇ光ちゃん？』


光ちゃんはこくこくと頷く。可愛い。


こ「お2人、学部内でめちゃめちゃ崇められてて、ファンクラブも出来てたくらいですよ」


山「大学のファンクラブって本当にあるんだね」


『ファンクラブて…光ちゃんに出来るのは分かるけどさ、私その時たぶんもう声優引退してるし…』


伊&須「(…マジで自分の魅力に気付いてねぇんだなAって…)」



そのあと光ちゃんとめっちゃお話した♡

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