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(中村 side.)





“Aは今、何がしたいんだ?”





声優という職業で売れるのは、ほんのひと握り。


私は有難いことに、芸歴の長さと実力が世間に認められて、そのひと握りの中に居る。


傍から見れば、私の人生はこれからも保証されており、幸せに満ち溢れていることだろう。


私はこれからも“声優”として、皆の期待に応えなければならないのだろう。





ならば。





私が東大に入った意味は?



それは、勉強が好きだから。



ならば、私が勉強が好きな理由は?



それは、



クイズが好きだから。





私は今、何がしたい?




何が出来る?





私は、




私は…





『クイズが、したい…』





そうだ。



私は、クイズがしたい。



クイズがしたいんだ。



伊「…Aの、本当の気持ちが聞けてよかった」


『伊沢くん…』


伊「じゃあ、俺と一緒に…いや、俺らと一緒に、クイズをしよう。

QuizKnockで。」


『…くいず、のっく?』


伊「1か月前、クイ研のメンバーで立ち上げたWebメディアなんだ。まだ始めたばかりだけど、これからクイズを通じて、いろんな体験を皆に届けようと思ってる」



『…クイズを、通じて…』



伊「…俺、QuizKnockがAの本当の居場所かもしれない、って思った。あ、声優としてのAを否定してる訳じゃなくてな?

Aには、凡人離れしたバケモノ級の才能とセンスがある。俺は、それを存分に使って欲しい。

俺は、Aにはしたいことをして生きて欲しい。それを叶えてあげられるのが、QuizKnockじゃないかと思ってる。どうだ?」



『…ありがとう。伊沢くんがそう言うなら、喜んで。…だけど、本当に現実的な事を言うと、今は大学の勉強をしたい。クイズに本格的に向き合うのは卒業後にしたいんだ。…我儘言ってごめんね。』



伊「大丈夫だよ。心配すんな。

それまでに俺が、QuizKnockを今よりももっと大きくするから。Aにとっての最高の居場所にするから。

俺がずっと、待ってるから。

だから、任せとけ。」



『…ありが、とう』



気付けば私の目からは、涙が零れていた。


伊「ちょ、おま、泣くなよ…!」


『だって、伊沢くんが、珍しく頼もしいから…』


伊「珍しくは余計だ」


『ふふっ…ありがとう、伊沢くん」

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亜露夢 - コメント失礼します!続編読みたいです。ランなさんのお話大好きです!これからもご自身のペースで頑張って下さい!(生徒会副会長と吹奏楽部副部長…尊敬します。そちらも頑張って下さい!) (2020年7月5日 18時) (レス) id: ec857bc14c (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - 少し前に紹介されてたけど、出てくるタイミングを失っていたランなのリア友です。私も続編を読みたいな。こんなふうに、たまにコメント欄に出てくるので皆さんよろしくお願いします! (2020年7月2日 23時) (レス) id: dc74e3fb2c (このIDを非表示/違反報告)
月の狼 - とても好きなので、続きお願いしますm(__)m (2020年7月2日 21時) (レス) id: 8520cb345b (このIDを非表示/違反報告)
ここあ。(プロフ) - 読みたい!です!主様のお話好きなので! (2020年7月2日 20時) (レス) id: 2eecf27a1d (このIDを非表示/違反報告)
りゅかるぅ - コメント失礼します。このお話が大好きで、毎度楽しんで読ませてもらっています。続編はぜひ書いてもらいたいです!応援してます! (2020年7月2日 6時) (レス) id: 980203a542 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ランな | 作者ホームページ:   
作成日時:2020年5月16日 21時

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