ヒースクリフの婚約者様は…？【まほやく】

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『22人にものぼる賢者の魔法使いたちをまとめられ、愛されている賢者様です。』
「え゛、あ…えっと、初めまして。真木晶といいます。」



『…今回は賢者様と、賢者の魔法使いに話をお聞きになりたいということでしたので、各国の魔法使いたち4人の中から、1人の代表者が出席しています。

私が申し上げるまでもないと存じますが、賢者の魔法使いの中には、各国の要人もいらっしゃいます。

くれぐれも、国同士の問題に発展しかねない発言はお控えください。』


言葉の端々にまで気を遣って、王女様がたの機嫌を損ねないように、細心の注意を払った。それでも、第二王女様は気に食わない様子で口を開こうとした。

しかし、そのタイミングでネロがひと口サイズの料理を運んできた。


『彼のことも紹介しておきますね。東の魔法使いのネロです。東の国で料理屋をしていたそうで、彼の料理はどれも絶品なんですよ。』

「……ちょっと王女さん、舌の肥えたお姫さんたち相手に何言ってんだよ………。」


去り際に、小声でネロが抗議してくる。聞こえないフリをして、食べ始める。

賢者様はテーブルマナーに自信がないらしく、ちらちらと隣のヒースの手元を見ながら不安そうに両手に持つカトラリーを動かす。

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