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62. ページ24

容赦なく暴れまわる風と光を浴びながら、シノが呪文を唱えた。

「《マッツァー・スディーパス》」

シノの手元に、彼の魔道具の大鎌が現れる。

「シノ……!」
「任せろ。オレがやる。」

言うなり、シノは禍々しい光に飛び込んでいく。死神のように、軽々と大鎌をふるって、光を切り裂いていく。

叫び声にも聞こえる音を立てて、禍々しい光は、次第に弱くなっていった。

最後の宝石を砕くために、シノが勢いよく大鎌を振り上げる。

「これで終わりだ。もっと、大人しい首輪なら、奥様への手土産にしてやったのに。残念だが、おまえは行儀が悪い。」

シノの大鎌が夜風を切り裂いて、首飾りの宝石を刈り取る。宝石が砕けて、無数の光を放ちながら消滅した。

月の光を浴びながら、大鎌を担ぐシノの姿だけが跡に残る。

「たいしたもんだな、おまえ。」

ネロが感心すると、シノが得意げに、口端を上げた。

「まあね。」

「相変わらず無茶をするな。シノは……。」
「文句の前に褒めろよ。家臣にとっては主君に褒められることが、喜びであって、糧なんだぞ。」
「そんな言葉、どこで覚えてくるんだ?」
「秘密。

愛称、おまえは慣れてるだろ。褒めろ。」

『そんなに褒められたいわけ?

……最後に遊んだ時よりすごく魔力の扱いがうまくなってて、正直驚いてる。シノはちゃんと強くなってるよ。

…その力、主君のためだけに使いなさい。』

「当たり前だ。」
「………。」

『ていうか、私に褒められても意味なくない?シノの主君はブランシェットでしょう。』
「何言ってる。おまえもなるだろ、あなたの名前・ブランシェットに。」
『なっ………。』
「シノ……!」

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謡月篠彗 - 月宮ミナさん» はじめまして!コメント、ありがとうございます。ヒースクリフ、良いですよね。可愛いしかっこいいし顔がいいし声もいいしシノとの関係性とか大好物です(ノンブレス) (2022年11月11日 23時) (レス) id: ec1ca7135a (このIDを非表示/違反報告)
月宮ミナ(プロフ) - はじめまして!まほやくを始めたのがつい最近ですが、推しはヒースクリフなのでこの小説があってとても嬉しいです!更新頑張ってください! (2022年11月8日 23時) (レス) id: 5f45b8b985 (このIDを非表示/違反報告)
謡月篠彗 - 氷華さん» 初めまして!コメント、ありがとうございます。そういって頂けて嬉しいです!!これからも頑張りますね!! (2022年3月5日 17時) (レス) id: ec1ca7135a (このIDを非表示/違反報告)
氷華(プロフ) - 初めまして、とても面白く素敵なストーリーで更新心待ちにしております!これからも頑張ってください。 (2022年3月2日 21時) (レス) id: 938924d105 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雪月詠 | 作成日時:2021年12月24日 0時

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