61. ページ23
「……何かが落ちる音？」
「ネロ。その場で跳ねてみろ。」
「くすねてないって！」
『怪しい……。』
「勘弁してくれよ……。」
「あれじゃないか？ほら。あそこに首輪が落ちてる。」
「首飾り。」
「首飾りな。」
そう言いながら、シノが首飾りに近づいていく。
待ってあれ近づいていいやつかな？
「シノ、待て。近づくな。」
「どうして。」
「……先程まで、そこになかった。」
呻くような音を立てて、風が吹き抜ける。夜空に浮かぶ月が、輝きを増した。陽の光を浴びて、花開く植物のように、首飾りの宝石も、光を増していく。
そしてそのまま、首飾りが浮かび上がっていく。
「気をつけろ、賢者。」
「え……？」
「シャーウッドの森と同じ感じだ。不気味なくらい、力にあふれてる。」
「〈大いなる厄災〉が、この世界に近づきすぎた影響だろう。
滅びたはずのものが蘇り、忘れ去られたはずのものが、名を思い出し、風化したはずの執念が再燃する。
それらは〈大いなる厄災〉の力を得て、闇雲に暴走し始める。」
その瞬間、空に浮かんだ首飾りが光を放つ。放った光が墓地を照らし、激しい風が私たちに吹き付ける。
『賢者様……！』
吹き飛ばされそうになっていた賢者様を、ネロが抱えて木の枝の上に着地した。抱えられた賢者様は驚いていたけれど、何事もなさそうだ。
安心して、また首飾りに向き直る。
首飾りの光は七色に波打って、巨大な目玉のように膨らんでいる。墓地をすべて押しつぶしそうなほど、まがまがしくて、大きな光だ。
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謡月篠彗 - 月宮ミナさん» はじめまして！コメント、ありがとうございます。ヒースクリフ、良いですよね。可愛いしかっこいいし顔がいいし声もいいしシノとの関係性とか大好物です（ノンブレス） (2022年11月11日 23時) (
レス) id: ec1ca7135a (このIDを非表示/違反報告)
月宮ミナ(プロフ) - はじめまして!まほやくを始めたのがつい最近ですが、推しはヒースクリフなのでこの小説があってとても嬉しいです!更新頑張ってください! (2022年11月8日 23時) (レス) id: 5f45b8b985 (このIDを非表示/違反報告)
謡月篠彗 - 氷華さん» 初めまして！コメント、ありがとうございます。そういって頂けて嬉しいです！！これからも頑張りますね！！ (2022年3月5日 17時) (レス) id: ec1ca7135a (このIDを非表示/違反報告)
氷華(プロフ) - 初めまして、とても面白く素敵なストーリーで更新心待ちにしております！これからも頑張ってください。 (2022年3月2日 21時) (レス) id: 938924d105 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪月詠 | 作成日時：2021年12月24日 0時
