【魔法科高校の劣等生】短編集【男主】 (ページ9)

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男主×服部(処刑・死ネタ)少しグロ注意・世界観崩壊ページ9

鉄の溶ける音が聞こえる。

目は霞んでよく見えない。

ジュウウウウウウ

「う"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"」

熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い

肉の焼ける臭いが鼻をつく。

溶けた鉄に両腕と両脚が浸けられる。

「あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"ああぁぁぁ……………………ヒュッ………ヒュッ…………」

浅い息が漏れる。

ガチャ

バタン

寒い・・・

どうやら冷蔵庫のような所に入れられたようだ。

俺はそのまま意識を失った。

◇ ◇ ◇

ザワザワ

ザワザワ

微かに耳に届くざわめきに引き寄せられるように、俺は意識を取り戻した。

瞼を開くと、20mほど離れた所に刃のような鉄板と、同じく刃のような円筒形をした鉄を取り付けた鉄板が見えた。

「Aっ・・・Aっ!!!」

俺を呼ぶ声が聞こえる。

そちらに顔を向けると、人混みに紛れて今にも泣きそうな顔をしている範蔵が居た。

「はん・・・ぞ?」

声が掠れた。

カンカンカンカン

さらに言葉を重ねようとすると、鐘の音が広場に鳴り響いた。

「これより被告人、零音Aの処刑を行う!」

「・・・え?」

俺は耳を疑った。

それからも俺の罪状を述べていたようだが、俺の耳には入っていなかった。

混乱する俺をよそに、鉄板が俺に迫ってくる。

その速度は音速に近い。

俺の首が血飛沫を上げて空を舞う。

俺の心臓が周りの肉から分離する。

俺の首は、範蔵の手の中に落ちた。

「Aっ・・・Aっ・・・」

俺の首を抱きしめ、涙を流す範蔵。

俺は範蔵に、最期の言葉を伝えるべく、口を開く。

「はん・・・ぞ・・・あいし・・・てる」

いっそう大きな声をあげて泣き出した範蔵を見たのを最期に、俺の視界は永久の闇に塗りつぶされた。

範蔵、愛してる。