10話 ページ12
「・・・まるで恋人同士の会話ですね」
鈴音がにこりとも笑わず、爆弾発言を投下した。
「そうですか?血のつながりが無ければ恋人にしたい、と考えたことはありますが」
しかし、達也に軽く返され、爆弾は不発に終わる。
いや、この場合は誤爆か。
「・・・もちろん、冗談ですよ」
本気で赤面しているあずさと、呆れてものも言えない鈴峰に、これまたにこりともせず達也は淡々と告げた。
そこに、焦りの色は皆無だった。
「面白くない男だな、君は」
つまらなさそうに評する摩利に、
「自覚しています」
棒読みで回答する達也。
「はいはい、もう止めようね、摩利。口惜しいのは分かるけど、どうやら達也くんは一筋縄じゃ行かないようよ?」
このままではキリが無いと見たのか、真由美が苦笑混じりに割って入った。
「・・・そうだな。
前言撤回。君は面白い男だよ、達也くん」
ニヤリと笑い_______美人な女子生徒なのに、随分と男前な笑みだった_______評価を翻す摩利。
会長に続き、風紀委員長。
名前で呼ばれるのもいい加減、慣れてきそうだったのだが。
「じゃあ、僕も達也って呼ばせてもらおうかな。」
鈴峰までが加わった。
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光井 ほのか
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作者名:龍牙 | 作成日時:2017年6月24日 23時