17話 ページ19
あの後、なんとか風間くんを落ち着かせて、繁留と連と新しく入ったらしい藤林を呼んでもらうことにした。
コンコン
「風間少佐。真田と柳と藤林です」
この声は繁留だな。
風間くんがこちらを見てくるが、ここは風間くんの部屋だ。
風間くんが入れないとな。
「・・・入れ」
繁留と連は俺を視界に入れると、そのまま固まった。
藤林はなにがなんだか判らない様子でこちらを見ている。
「久しぶり。繁留、連。」
やがて、繁留が呆然と呟いた。
「零音・・・中、将?」
「零音中将ッ!!!!」
その言葉に反応した連が飛びついてくる。
俺はこうなることを事前に予測していたから、受け止めることができた。
肩を震わせる連の背中を、まるで子どもをあやすように撫でる。
繁留も、笑いながら涙を流していた。
藤林は、目を大きく見開いていた。
達也くんもさすがに驚いたようで、まさか、と言いたそうな顔をしていた。
「・・・零音中将。説明してください」
今の言葉は、未だに俺に抱きついたまま嗚咽を漏らしている連ではなく、少し落ち着きを取り戻した繁留だ。
そうだな。
話そうか。
俺があの日、何をして、どうなって、今までなにをしてきたか。
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光井 ほのか
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作者名:龍牙 | 作成日時:2017年6月24日 23時