魔法科高校の劣等生 (ページ26)

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暫く談笑しながら歩いていると、突然後ろから

「達也く～ん」

という声が聞こえた
その声の主は、七草会長だ
後ろを振り向かなくとも分かる

「なに、達也って会長と知り合いだったのか？」

「いや、入学式で会ったばかりだと思うが…」

パタパタと走ってくる七草会長
走り方まで可愛らしい

「おはよう、達也君
深雪さんもおはようございます」

達也への対応とは裏腹に深雪にはきちんとした挨拶
達也は困惑しているようだが、とても面白い
笑っていると達也に目線で訴えられる

上の空で会長の話を聞いていた
深雪は総代だ、当然のことだろうが、やはり生徒会勧誘はするらしい

今日のお昼に生徒会室に来ないか、貴女達もどうかと声を掛けられるがエリカが即答で断る
Nice、エリカと思いながら今日の授業は何だっけと記憶を遡っていると

これまた突然、名前を呼ばれた

「Aさん、だったわよね？
貴女も今日のお昼に生徒会室に来てください」

『はい、そうですけど…どうしてでしょうか』

何故私が生徒会に行かなければならないのだ
少し疑問と怒りを感じた
“知っている”くせに巻き込むのか、と

しかし、次の会長の御言葉でその感情も意味を持たなくなる

「理由は分かりませんが、これは風紀委員長である渡辺摩利からの命令、だそうです」

『わ、渡辺先輩ですか…』

これは反抗出来そうにもないな
一瞬で諦めることになるとは…
渡辺先輩の影響力が少し怖くなった

『わかりました』

仕方なく、弁当を持って生徒会室に赴くことにした