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優吾side
樹と反対側の北斗の隣に座る。
いつ戻しちゃっても大丈夫なように袋をかけた容器やタオルも、机に置いた。
優吾)北斗、聞こえてる？
北斗)ゲホッ、ゲホゲホッ(コクコク)。
咳き込みながらも頷く北斗。
やっかいなところに引っかかったみたいだけど、気道を塞いだりはしてないみたい。
さっきから何度かえずいてるし戻しちゃった方が楽になるかもなと思って、背中をさする樹と交代して、トントンと叩いてみる。
北斗)ゲホッ、ぉえっ、げぇっ、ゲホゲホッ。
優吾)上手だよ、北斗。大丈夫大丈夫。
北斗)んん、ケホッ、ぐっ、ゲホッ、はぁ。
優吾)苦しかったね。
北斗)ケホッ、ふぅ。
優吾)ゆっくり深呼吸ね。落ち着いたら口ゆすご。
戻したことですっきりしたのかやっと咳が落ち着いた。
北斗)はぁはぁ。苦しかった。はぁ。
優吾)まだしゃべらなくていいから。頑張ったね。
北斗)すぅーはぁー、すぅーはぁー。
自分で呼吸を整え始めた北斗を見て、ふと、もらいやすい樹のことが心配になった。
よく見ると少し顔色が悪いような気もする。
でも、ここで心配すると北斗も気にしちゃうし。
そう思っていると、樹がガタッと席をたってトイレの方に歩いていくのが見えた。
ぐったりしている北斗に口をゆすがせて、ソファに横にならせる。
戻ってきた樹に口パクで「大丈夫？」って聞いたら「吐いた」って返ってきた。
だけど、顔色も良くなってるし樹も心配するなって顔で見てくる。
今度から戻す可能性がある時は樹には見せないようにしないとなと思った。
北斗)死んじゃうかと思った。2人ともありがと。
これで懲りたかと思ったけど、北斗は次からもたっぷり七味を入れていた。
fin.
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作者名：まほ | 作成日時：2022年5月9日 17時
