まるで魔法のような (ページ12)

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4人で歩く通学路はあっという間で、すぐに学校に着いてしまう。

教室に着いたらまずすることはジェシーの健康チェック。

健康チェックって言ってもパルスオキシメーターで酸素を測るだけ。

ジェシー)へへっ、96だよ！ほくちゃん見て！

呼吸器疾患のあるジェシーの合格ラインは92。96もあれば十分だ。

北斗)よかった。でも、ジェシーいつも気づかないうちに下がってるんだから気をつけてよ。

ジェシー)分かってるよ。大丈夫！

得意気な顔をしてそう言ったジェシーだけど、少し酸素の値が下がっても自覚がないのか、今までだって急に苦しそうにする姿を見てきた。

ま、今回は数字も合格だし、唇の血色も良くてほんとに調子が良さそう。

2時間目と3時間目の間の休み時間、なんだかジェシーの唇が少し青くなったような気がする。

北斗)ジェシー、酸素1回測っとこ？

ジェシー)え、苦しくないよ？ケホッ。

北斗)そう言いながら咳も出てるし。

ジェシー)ほら、93。合格でしょ？

北斗)合格だけど、朝より下がってるし、気をつけてね。

ジェシー)はーい。

幸い3時間目は担任の森本先生の授業だし、何かあっても対応しやすいだろう。