誕生日プレゼント（緑）3 (ページ1)

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休憩終わってのリハは

心入れ替えてってのも違うか？

でも

うん...やっぱ...

気合い入れ直して取り組む

何があったとしてもそれは言い訳にしかならへん

俺一人の事で

俺一人だけの事やないとこに迷惑かけたらあかん

そう思もてがむしゃらにみんなの音に食らいつく

曲終わりあがってもた息のまんま顔上げたら

みんなが俺の事見とって

そしてその顔は

みんなとても優しかった

｢お前がそうなる位の何かがあったんやと思う｣

｢けど｣

｢お前んこと待っとる人を裏切ったらあかん｣

すばるくんは真っ直ぐ俺を見て

一つひとつの言葉を

俺だけやのうて自分にも言い聞かせとるように口にする

｢やればできんねんから｣

｢やらんのはアカンやろ｣

横山くんがこれ以上ないくらい

優しい声でそう言うてくれて

｢たつだけやないぞ｣

｢みんなやみんな｣

｢やらんと何もでけへんからな｣

信ちゃんがそう言うた後

大きな音で

ひとつ手を叩いたら

｢ほな解散｣

って次の仕事に向かって行った

兄ちゃんらはほんまカッコええ

亮ちゃん口をへの字につむんで

ちょっと泣きそうな顔して

黙ったまんま部屋を出て行って

まるちゃんはお日様のような笑顔で

俺に向けて｢パーン！｣って手を広げてから出て行った

それでもまんだドラムセットのとこに座っとった俺んとこに

穏やかな表情したヤスが寄ってきて

｢話聞くで？｣って

真っ直ぐ俺の目を見て言うてくれた

俺のメンバーはほんま優しい