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泣きすぎて過呼吸みたいになって
そいでも涙止まらへん
頭もガンガンする
あれから何度も通話タップするけど
聞こえてくるんは同じアナウンス
充電が一桁になる頃には
カーテンの外された窓から朝の光が入っきた
フラリと立ち上がると
ぐるりと部屋を見回した
昨日は暗闇の中やったから何か見落としとるかもしれん
そんな俺の微かな願いはかなわへんかった
明るい中で見てもやっぱ
Aがここにおった跡は何も残ってへんかった
そのまま階段降りて入口の鍵をしめる
ガチャンって音が
こんなにも嫌な音やったなんて
今日この瞬間まで知らんかった
よぉ事故らへんかったと思う
そんくらいどの道を走って来たかも
信号の色さえも
それどこかエンジンかけたことさえ
なんも分からへんまんま
気がついたら自分ん家の駐車場に車停めてた
自分の部屋に入って
そのまんまシャワーに向う
必要以上に熱いシャワーを
必要以上に強く
必要以上に長く浴びる
風呂場出て脱衣場の鏡に写った俺の顔は
どこからどう見ても酷いもんで
『アイドルでも不細工な顔になる事あるんだ』
そう笑って言うてるAの声が聞こえた気がして
その声を振り払うように
慌ててガシガシと頭を拭く
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作者名:UTA | 作成日時:2019年5月24日 22時