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俺はおずおずと部屋の中に移動して
｢ありがとう｣
｢ごめんなぁ｣
そう言うて座椅子の上に座らせてもらう
俺の前には白ワイン用のグラス
せんちゃんの前には赤ワイン用のグラス
俺がグラス見比べとったら
｢ここには誰も入れたことないから｣
｢基本何でもひとつしかないの｣
そう言うてどっちのグラスにも白ワインを注いだ
誰も入れたことないって...
｢それって...｣
思わず俺の口から出た言葉をスルーして
ワイングラスを掲げたらそのまま口に含んだ
俺も慌ててワイングラス取り上げたらワインを飲む
暫く黙ったまんま二人してワイン飲んで
三本目を冷蔵庫から出してきたせんちゃんが
｢おーくらくんが思ってるより｣
｢ずっと｣
｢貴方が作り出す世界は優しくて｣
｢きっと｣
｢貴方に救われてる人がたくさんいると思う｣
突然それだけ言うて三本目の封をあけた
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作者名：UTA
| 作成日時：2019年5月15日 15時
