224 ページ10
朝目が覚めたら珍しくAちゃんはもぉ起きとって
Aちゃんが歌とてくれた子守唄ですんなり眠りにはつけたけど
一晩寝たからって何にも解決なんてしてへんのやから
気持ち浮上するはずもなく
いやいや体起こして
ちんたら下におりてったら
味噌汁のええ匂いがしてきた
何で和食？
ってか何時に起きたん？
そう思いながらリビング入ったらキッチンに立っとるAちゃんと目が合うて
Aちゃんはふんわり笑ろて｢おはよぉ｣って言うてくれた
俺はテンション低いまんま｢おはよぉ｣って返してダイニングテーブルに向かう
そんな俺の事｢ほんましゃあないなぁ｣って感じに見るAちゃんの顔は
まるでおかんみたいや
テーブルの上には魚の焼いたんと
それに人参とピーマン炒めたんとだし巻き玉子
｢さっ遅刻せんように食べよ｣
そう明るく言うて玉ねぎとじゃがいものお味噌汁と俺の分のご飯をAちゃんは運んできた
そのAちゃんの目は真っ赤で
はよ起きたんちゃう
きっと寝てへんのや
けどそれを口にする事は出来んくて
｢うん...｣って小そう返事して椅子に座る
テーブルの端っこには弁当箱が二つ
二つ並べて置いてある弁当箱ガン見しとったら
それに気がついたAちゃんが
｢どぉせバレてるんやったらええかな？思て｣
｢せっかくやし嫁アピールしよかなぁってお弁当も作ってみたん｣
｢お昼一緒に食べる？｣
そう言うてほんまに楽しそうに笑ろてるから
Aちゃんの優しさにのかって
｢なんなん？嫁アピールって｣
って俺も少しだけ笑ろて返す
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 289人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：UTA
| 作成日時：2019年4月13日 9時
