耳元で歌わせて（赤）9 (ページ21)

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ほんまに嬉しそうに笑顔で話しかけるAちゃんに

｢あっ...うん...｣

｢あいつの御両親が仕事の関係で今ドイツやねん｣

｢で正月には日本帰って来るって言うから｣

｢このタイミング逃したらいつ会えるかわからへんし...｣

｢とにかく...まぁ...そんな感じ...｣

気持ち半歩体が引けてるヨコが答える

最後の方はしどろもどろ

でも真っ赤になって照れてるけど表情は穏やかで幸せそうで

こっちまでほっこりするわ

赤なったヨコを囲んでヒナと三人で笑いおうてるAちゃんは

さっき紗奈ちゃんらと笑ろてたんとは全然違う表情で

本人は気がついてへんかもやけど

ヒナとヨコがAちゃんにとってちゃんと友達になってる事が嬉しかった

｢なぁすばるくん｣

｢琴音ちゃんらも来れてんやったらうちに来てもらわへん？｣

｢琴音ちゃんの話ゆっくり聞きたいし｣

ってAちゃんが俺を振り返って聞いてくる

｢せやな｣

｢そんほうがゆっくり出来るしそおしよか｣

｢ヨコらはそれでええ？｣

俺がそう答えたらヨコが

｢ええけど...｣

｢俺の話よりお前の話じっくり聞かせてや｣

って言うてきた

やばっ

さっきのヨコの話ですっかり忘れとったけど

せやった俺らの話やん

まぁコイツらに隠すつもりもあらへんからええねんけど...

って思っとったら

肩顎上げて目ぇ細めたヒナが俺の事みてた

｢なん？｣

って俺が聞いたら

｢すばるって相変わらずAちゃんと話すとき
胸やけしそうなくらい甘々やなぁ｣

って言うてきた