耳元で歌わせて（赤）9 (ページ25)

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唐揚げ用に下味つけてるジップロックを

真っ赤になって握りしめとるAちゃん

｢続きは夜二人なってからな？｣

って左耳に口寄せて囁く

肘で俺の事小突いてから俯くAちゃん

ソファーの方に目をやったら

ニヤニヤ笑う二人がこっちを見とった

ヤバいヤバい

見られとった事がAちゃんにバレたら今晩の甘い時間が無くなってまうわ

慌てて二人の方に戻る

結果はヒナが負けたらしいけど

一番おもんないパターンやん

だいたいヒナって恥ずかしいって感覚が人とちゃうねん

俺らやったらやらかしたって凹む事も

次へのステップに捉える

ミスターヒナティブやからなぁ

キッチンに立っとるAちゃんが揚げ油用意したと同時にインターホンがなった

油使こてるAちゃんに目配せして俺がインターホンをとる

『Aちゃん遊～ぼ』

画面いっぱいにニコニコ顔の智衣ちゃんと琴音ちゃんが写っとった

その声に｢い～い～よぉ｣って俺が裏声で答えたら

めっちゃ笑ろとる二人の声が返ってきた

玄関のドア開けて二人を招き入れる

｢お邪魔しまぁす｣言いながらも二人はニヤニヤして俺を見てくる

｢なんやねん｣って俺が言うたら

｢根掘り葉掘り聞くし覚悟しといてやぁ｣

って相変わらずお人形さんみたいななりした智衣ちゃんが

わっるい顔して言うてきた