耳元で歌わせて (赤) 7

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脱衣場のドアが開く音がして

Aちゃんが階段を上がって行った


俺は涙拭って鼻かんで



｢コーヒー冷めてもたな｣

｢新しいんいれてくるわ｣



そう言うて立ち上がる

それと同時に玄関のインターホンが鳴った

モニター確認したら

智衣ちゃんと琴音ちゃんが映ってたから玄関を開けに行く



｢どぉぞ上がって｣



そう言うてドア開けたら



｢こんにちは｣

｢お邪魔します｣

｢Aちゃんどう？｣



って口々に言いながら

両手いっぱいに荷物提げた二人が入ってきた


二人とも可愛い格好しとって

きっとデート楽しみにしとったんやろなと思たら

ほんま申し訳ないけど

リビング入ってさっそく買うて来たもんを

ニコニコしながらヨコやヒナに見せてる二人見たら

謝るんは違うなって思て



｢来てくれてありがとう｣



そう伝えたら

智衣ちゃんが俺にトナカイのカチューシャ付けてきた



｢Aちゃんは？｣



って琴音ちゃんが聞いてきたから



｢二階｣

｢きっとヨコとヒナにどんな顔して会うてええか分からんと篭ってるんやわ｣

｢琴音ちゃんらが来るん知らんし二階行ってびっくりさしたって｣



俺がそう言うたら



｢智衣行こ！｣



って頷いてくれて



｢あっ裕くんらも一緒に行こ｣



って俺と同じようにトナカイカチューシャ付けられた二人を振り返る



｢ええねぇ｣

｢みんなで誘いに行こ｣



って黒いサンタ帽被った琴音ちゃんが

Aちゃんの分のサンタ帽を手に言うてきて


シーって言いあいながら俺を先頭に五人で階段上がる

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