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キッチンに立ったAが
『今週は一歩も外出てないや』
そうコーヒー淹れながら言うた時
俺は
「人間ちゃんと太陽の光浴びなあかんねんで」
「誰かとランチでも行ってきたらええやん」
って返してもた
『･･･そうだね･･･』
って寂しそうに笑ろたA
あん時は気がついてやれへんかったけど
職場と家が一緒で
一人で仕事しとって
元々の地元はこの街からうんと離れた遠くやから
お茶する友達もいいへん
たった一人の家族やったお祖父さんも亡くしたAが
気楽に一緒にランチできる人なんておらへんこと知っとったのに
ほんまやったら一緒に出掛けるんは
彼氏である俺の役目のはずやのに
eighterにあったかく迎えてもらえて
五人でやっていく手応えを感じて
舞い上がっとった俺は
そんな大事な事さえ忘れてもおてたんやんな
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作者名：UTA
| 作成日時：2020年5月18日 19時
