彼と私の日常 (赤) 2 (ページ15)

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～終～ページ15

意を決してアイツに連絡する

ずっと意識して連絡とって無かったアイツ

手汗でスマホ落としそうになりながら

頭ん中では必死に第一声を考えて

ほやのに

アイツは今朝も話したやんけ位に変わらへん

あの優しい俺を甘やかす声で話しとる

『二人してすばるの悪口三昧やし』

『ワイン三本空けて今四本目』

『俺まで男やってだけで巻き込まれて』

『何や分からん説教くろとるし』

そう笑うアイツの声がして

『とりあえず早よ迎えに来てや』

って通話を切られた

｢はあぁ～｣

って大きく深呼吸ひとつして

車のキーを掴む

エンジンかけて

途中アイツの好きな酒買うて

アイツの家を目指す

大見得きったクセに

直ぐ日本に帰って来て

日本でのデビュー目指して

毎日その道の師匠と仰ぐ人らに

必死こいて食らいついとる

ちっぽけな俺を

アイツにどぉ説明したらええかわからんくて

連絡取れへんかった俺を

こおして繋げてくれる

Aには

きっと...

...絶対

一生頭上がらへん...

アイツの家に向かう途中

コンビニに車停めて

お久しぶりなブログを更新する

あの写真に

気がついてくれた

あの写真で

喜んでくれたパパに

あの写真で

心配させてもたママに

Aがほんまに言いたかった事を噛み締めて

ちょっとだけ関西弁で

ブログ更新したら

アイツの家に向かうために

バックにギアを入れた