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僕の顔なんて見たくも無いはずやのに
僕の事なんて罵りたいはずやのに
彼女はたつとよく似た
とても優しい笑顔で僕を見つめる
「忠義が事故に合う前」
「きっとバスを待つ間にだと思うんだけど･･･」
「まるでこうなる事が分かってたかのような」
「長い長いLINEを送ってきてね･･･」
そう彼女が続ける
そのLINEには彼女への謝罪と
たつの僕への思いが一時の感情ではない事が
切々と綴られていたと言った
写真もメッセージも気の済むまで見てくれたらいいから
僕が納得できるまでは解約せずにいるから
転送するなり削除するなり好きにして
ってそう言ってスマホを僕の目の前に差し出した
それから
「時間がかかってごめんなさい」
「でも解除出来て良かった」
「あなたに彼の気持ちを伝える事が出来た」
って言葉を続ける彼女が次にバッグから取り出したのは
二冊の分厚い黒いノート
表紙には『10年日記』と書かれている
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作者名：UTA
| 作成日時：2020年2月14日 5時
