〜終〜 ページ18
「他の人みたいに普通の恋人みたいなこと出来ひんことも」「自分が他の誰かに恋人やって俺の話することすらできひんことも分かってんねん」
「ちゃんと分かってんねん」
「けど」
「ほんでも」
「やっぱ好きやねん」
「ええ歳しとんのに将来のちゃんとした約束も出来ひんのに」
「それでも・・・」
「それでも・・・やっぱ好きやねん」
ヤスくんはそこまで一気に言うとまた唇を噛んだ
私はヤスくんの事を抱きしめたいって思ったけど両手を握られていてできないし
俯いてしまってるヤスくんの顔をを下から覗き込んで自分史上最も優しい顔で微笑んだ
「私は連絡を取り合うような友達はいないの」
「だから誰かに彼氏の話をしたいなんて思わないし」
「それにたった一人の家族だったおじいちゃんももういないから」「だから紙切れ一枚の事をとやかく言う人もいないの」
そう言うと涙の膜を張った綺麗な目が私の目を見てきた
そしてそのままゆっくりと顔が傾いて私の唇にヤスくんの唇が触れた
離れる時に「A・・・」掠れた声で呼ばれる
祖父が逝ってしまってから私を名まえで呼ぶ人はいなくなった
ヤスくんからも出会ってから一度だって名まえで呼ばれたことなんて無かった
久しぶりに聞いた自分の名まえがこんなにも優しい響きを持っていた事に驚いていたら
「俺も・・・俺も呼んで・・・」そうヤスくんが呟くとまた顔が近づいてきて
「ヤスくん・・・」私が呟くと私の唇に触れているのはヤスくんの唇なのか息なのかも分からない状態のまま
「・・・ちゃう・・・」
「しょうた・・・」
「・・・章大ってよんで」そう呟く
「・・・」
「・・・章大・・・さん・・・」そう私が呟くとしっかりと章大さんの唇が私の唇を食べるように触れてきて
触れたままの状態で章大さんがくすくす笑いだして
「やっと」
「やっと伝えられた」
「めっちゃ・・・幸せな誕生日やわ」そう言ってから離れた
「・・・なぁA?」
「誕プレに欲しいもんあんねん」
そう言いながら私の膝にあるプレゼントの包みに視線を落としたあと
私の目を見て涙の流れる私の目元に唇を寄せて
章大さんは「・・・二階・・・行かせて?」って甘い甘い声で呟いた
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作者名:UTA | 作成日時:2019年9月11日 14時