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いつものように変装してるのか目立ちたいのか分からない黒マスクを付けて薄い色のサングラスをかけてやってきたヤスくんが
少し照れた顔をして差し出した発売前のDVDを受け取って
短かすぎる髪をシャンプーだけして送り出したら店の片付けをすることもせずに二階に駆け上がって慌ててDVDを再生する
そこに映し出されたメイキングの中
ヘアメイクさんとの雑談の中でこんな風に髪を刈り上げたことを知った瞬間
自分でもこわくなるくらいに震えが止まらなかった
ヤスくんの私への評価がそれだけだった事なんだ
ヤスくんに髪を刈り上げ傷を魅せる提案をした彼女の笑顔も
そこに映し出された刈り上げられた髪を触るヤスくんの笑顔も
それを受け入れたメンバーの笑顔も
私は何を勘違いしてたんだろう
「俺のしたい髪型とドンピシャやわ」「任せて間違い無いわ」
って甘い囁きに
胡座をかいて
ヤスくんが...
ヤスくんを...
まるで自分の所有物のように感じていた事を
震えが止まらないほど恥じた
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作者名：UTA
| 作成日時：2019年9月11日 14時
