耳元で歌わせて (赤) 6 (ページ27)

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｢さぶっ｣

自分の体が震えた拍子に目が覚めた

えっ今何時なん？

スマホで確認したらガッツリ2時間も寝とった

でLINEのアイコンの右上の赤丸に凄い数字ついてて

慌てて開いたらAちゃんとのトークルームとこにも

ほぼほぼ変わらへん数字がついてた

ヤバいヤバい

絶対心配してるやん

急いで車から降りてピンポン鳴らす
ひ

あれ？おれへんの？

耳すますけど家ん中音してへん

そやっ！ってトークルーム確認したら

【どこ？駅の東側の出口におるよ⠀】

って最後に入っとった

直ぐに駅に向かって走りながら通話タップしたら

呼び出し音が鳴るか鳴らへんかでAちゃんが出た

｢もしもし？Aちゃん？｣

『もしもし!?すばるくん？』

二人の言葉が被る

｢ごめん！車ん中で寝とった！｣

｢今、駅向こてる｣

｢東側ってどっち？｣

｢朝使こた方？｣

一気に言うたら

『朝のは西側』

『車おったんやったら家入っといてくれてええよ』

ってAちゃんが言うてきた

やっぱAちゃんも鍵の事気づいてへんのやわ

｢今な坂ん途中の教会とこに出てんけど｣

｢朝こんなとこ通った？｣

あれ？こんなとこ通った覚えあらへんぞ？

そう思て聞いたら

『通ってへん』

『私が行くしそれまでそこにおって？』

って言われて

『私が行くまで動かんとそこおってな』

『分かった？』

ってまるで子供に言うて聞かすみたいに言われて

俺の返事も聞かんと通話が切られた