耳元で歌わせて (赤) 6 (ページ15)

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みんなが帰って急に静かになった部屋を寂しそうに見つめるAちゃん

俺らが話してるうちに智衣ちゃんと琴音ちゃんが洗い物済ましてくれてたから

残ってたコーヒーカップとケーキのお皿を二人並んで洗う

｢横山くんは何となくそうかなぁとは思ったけど｣

｢村上くんが智衣ちゃんと一緒やとあんなに緩くなるんてびっくりした｣

ってAちゃんが言うてきた

｢俺も！｣

そう答えたら

｢やんな！｣

｢村上くんが可愛いしかない人って智衣ちゃんが言い切っちゃったんにもびっくりした｣

｢へぇ智衣ちゃんの前やと全然ちゃうねんな｣

｢横山くんは弟さんの事が好きすぎて笑えるんやって｣

って何かエピソード聞いたんやろなくすくす思い出し笑いしとるし

三人でそんな事話してたんや

｢Aちゃんは？｣

｢へっ？｣

｢Aちゃんも俺の事何か言うたん？｣

拭き終わったフォークをお皿の上に乗っけて何の気なしに聞いたら

タオルで手ぇ拭いてたAちゃんの動きが固まった

絶対何か言うてるやん

真っ赤なったAちゃんが慌てて

｢あっ！｣

｢すばるくんお風呂入って｣

｢もぉ遅いし｣

｢ほら早よ｣

って

何言うたんやろ？

ってか三人でそんな話してたんや

って

ちょっと嬉しなって

｢はぁい｣って

Aちゃんに押されるまんま風呂に向かう