52.★ほどけた糸☆ ページ12
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……今、団長はなんて言った?
__私はAを愛している……
……本当に? 本当に?
『団長……、本当ですか? 』
私が問うと団長は笑顔で答えてくれた。
「今、嘘をつく訳無いじゃないか。
本当に愛しているよ、A。」
その瞬間、私をずっと苦しめてきた
何かが切れた。
切れた瞬間に私は自然と涙が溢れて
立っていたのに
急に力が抜けてふにゃっと倒れた。
「A!? 大丈夫か?」
団長も屈んでくれて私に目線を
合わせてくれる。
『あ……団長……。』
金縛りに会ったかの様に固まる体、
自然と林檎の様に赤くなる頬。
これは団長にしか出ない特別な感情……
その透き通った瞳には人を惹き付ける
何かがある。
『私も、大好きです……。
私なんかで良ければ、
私の一生を貴方に託します。
軽い男なんて思わない。
私だって裏切り者だもの。
そんな私で良ければ……。』
私の頬に零れていた涙を団長の
大きな両手が拭ってくれた。
その両手はとても心地好く、暖かかった。
「ありがとう、A……」
自然と触れてきて重なった
団長の唇は違和感はなかった。
むしろ、私が求めていた
顔をしていたのかも知れない。
・
私の人生で初めて叶った気持ちは
さっきまで絡まっていた糸を
柔らかくほどいてくれているみたいだった。
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霰餅おかゆ@スミス廃(プロフ) - アランさん» 此方にもコメントありがとうございます! まっひーと共に頑張らせて頂きます♪<(__)> (2015年8月1日 5時) (レス) id: 3047c4c577 (このIDを非表示/違反報告)
アラン - ヒカリの手紙ッ!続き頑張ってくださいッ!! (2015年7月20日 21時) (レス) id: ccdc2d66fe (このIDを非表示/違反報告)
まひまひ♪(プロフ) - 鳳来哲生さん» コメントありがとうございます♪粥ちゃんと共に、頑張ります!! (2015年4月17日 21時) (レス) id: 3dfe2acfb4 (このIDを非表示/違反報告)
鳳来哲生(プロフ) - 続編、おめでとうございます!!(^^*)これからも、楽しみにしてます(*^▽^*) (2015年4月15日 23時) (レス) id: dece52004d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:霰粥・まひまひ♪ x他1人 | 作者ホームページ:http://ulog.u.nosv.org/user/okayu0013
作成日時:2015年4月12日 3時