38.★正しいとは何か☆ ページ39
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「言ったね…?」
『え……』
団長はゆっくり私に近づいてくる
思わず私は後退りする
“ダンッッッ!!!!”
扉をおもいきり叩く音が部屋中に響いた
両手を扉に付けた団長は私を逃げられない
様にしてきた
『……だ、団長……?』
団長の口元はニヤリと笑っていた
「“何でもする”……よね?」
__団長の考える“何でも”と
私の“何でも”は違う気がする……
ヒョイッと背の低い私を軽々と持ち上げた
団長は自分のベッドへ私を投げた
『んっ……!』
ベッドと言えど、投げられた衝撃は意外と大きい
「……何だ?……誘っているのか……?」
『…!!…いや…!!そんな事は…!!!』
団長は私に馬乗りをしてきて
唇を近づけてくる
フゥッと吐息を私の耳に吹き掛けてきて
ゾクッと肩が動く
『団長……ヒカリが居るのに……私なんかにっ』
言葉をいいかけた途端に耳に
エコーの様に唇が重なったリップ音が聞こえた
いきなりの事で顔を私は真っ赤にする
団長は唇を離したがまだ近く、寸止め状態
のまま、話し始めた
「……昨日、言った続きをしよう……
俺の“正しい”とは何かって……?」
一人称も違い、いつもの団長でないし、
近いので心臓が煩くなる
「俺の“正しい”は自分で作る……
だから、誰に“正しくない”と言われても
俺はそれを突き通す
……それが俺の価値観
……それが俺の“正しい”だ」
__団長の“正しい”……
だから、住民に何を言われても……
『……団長っ』
いつの間にか涙が溢れていた私は
団長の顔の輪郭を私が手のひらで包み込んだ
私の悩みは団長と比べたらくだらない事だった
団長の苦しさが私の心に伝わってきた
だから……
__団長…いや、
今、目の前で愛しい人が苦しんでいるんだ
__だったらどんな方法でも助けてあげたい……
『……団長の心が安らぐなら、
私を道具にでも何にでも使って下さいっ…』
「ああ……」
いつもよりワントーン低い声は
私の心臓を高鳴らせた
……いいんだ、私も自分なりの思考になろう
たとえ、この行為が世間から見て
最低な事だとしても、
それが……
____それが私の“正しい”だから
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まひまひ♪(プロフ) - 霰粥さん» だからさ…ホント困るよね。うちも準備してたのに〜…>< (2015年4月12日 18時) (レス) id: 3dfe2acfb4 (このIDを非表示/違反報告)
霰粥(プロフ) - まひまひ♪さん» コロコロ変わるなぁ。準備してたのに! (2015年4月12日 17時) (レス) id: 1b844c3f12 (このIDを非表示/違反報告)
まひまひ♪(プロフ) - 霰粥さん» なんか、今度は18:48だって…どれが本当なんだー!! (2015年4月12日 17時) (レス) id: 3dfe2acfb4 (このIDを非表示/違反報告)
霰粥(プロフ) - まひまひ♪さん» え、夜の!? (2015年4月12日 12時) (レス) id: cead373d8a (このIDを非表示/違反報告)
和香(プロフ) - あと、作品面白いです! (2015年4月12日 2時) (レス) id: e8638250d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:霰粥・まひまひ♪ | 作者ホームページ:http://ulog.u.nosv.org/user/okayu0013
作成日時:2015年4月2日 16時