終焉の恋 【エルヴィン】

36.★思い出せない記憶☆ ページ37

・




分隊長室に入る前に深呼吸をする




……大丈夫、大丈夫





自分に言い聞かせながら扉をノックする





「はーい、どちら様ー？入って良いよー！」






あっさりしているなぁ…





そんな事を考えながら部屋に入る






『私です、分隊長…聞きたい事があって…』





「あー！この度はありがとね〜！！
ほ〜んとうに助かったよ！！」





何の事がさっぱりわからない





分隊長も何か知っている様子だ





『わ……私……壁外調査の時の記憶が
全く無いんです……何をしたんですか……？』






「え、覚えていないの……？








巨人を討伐しまくったあげく、
私が『巨人を捕獲したい』と言ったら




うなじ以外をズタズタにして
巨人が動けない内に捕獲したんだよ？









……本当に覚えていないの？」








私がそんな事までしたのか？






全然覚えていないし、巨人を討伐したのも
覚えていない……









「……まぁ、エルヴィンも呆れていたし、






ヒカリが食われたショック状態にも
陥っていたんじゃないかな……？」







分隊長は何で私が団長を好きだと
知っているんだ……？








「う〜ん、とりあえず、巨人に君は
恨みを持っている様子だったし、







今回も色々損害が出ていたし



放心状態になって記憶が飛んだんじゃない？」







……それは違う……






壁外調査を開始した時点で私の
記憶は既に無いからだ








「……エルヴィンも何か知っているかもよ？






フフフッ……行ってきなよ〜
今は団長室にいるよ〜？」







……まぁ……団長も落ち込んでいるだろうし、


何かを知っているかも知れないし、
行ってみようかな……






『行ってきます……』






一言いって分隊長室を出た








「……青春って良いなぁ〜





私も巨人にしてるけどさ〜」

37.★団長室での…☆→←35.★私の知らない自分☆

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す