終焉の恋 【エルヴィン】

18.★疾走☆ ページ19

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嫌だ…







来ないで…？







このままじゃ団長まで
嫌いになってしまう……







誰か……助けて…！？







“チュン！”






『……？』





雀が鳴いた方向を見ると、窓があった






『うーん…ごめんね…私、飛べないの…』






雀の頭を優しく撫でる








こんな事している場合じゃないのに…






“ドンドン！！ドンドン！！”






……煩い…もう…彼奴なんか…親友じゃない！






だから、来ないで！！







「私は合鍵を取って来る」






団長の声だ…そこまでして……





“チュチュン！”






……小雀も激しく鳴いている





『ごめんね…ごめん…』






だが、小雀の向く方向は違っていた






２階の窓なのにドンドンともうひとつの
ノック音がした






音がした方向は窓だった






「A…！！さあ、行こう！
僕がおぶって行くから！」







その声の主は毎日、飽きる程に聞いている
いつも私に優しいお兄ちゃんだった







お兄ちゃんは立体機動をしていた





『ふぇ…っ…お兄ちゃん…ありがとうっ…』





また涙が溢れそうになる






「ああ、もう、Aは泣き虫だなぁ」





冗談混じりでにこりと笑ってくれて
頭を撫でてくれる





「さぁ、行こう？」


お兄ちゃんは私に手をさしのべてくれる



『うんっ…！』







私はお兄ちゃんと手を繋いだあと、
おぶってもらい、窓から外へ出た

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