終焉の恋【エルヴィン】 (ページ14)

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13.★悪いのは…☆ ページ14

私はこの人が何を言っているのかわからなかった。

だって今、

「私より、雀を取るの？」

そう言ったから。

なら私だって聞きたい。

『親友の私より、エルヴィン団長を取るの？』

って。

同じことなのに、私の方がひどい事をしている気がしてきた。

いいや、私が全て悪い

そう言われている気がした。

きっとこれから先も、私が悪者扱いされるんだ。

私は自分で言うのもどうかと思うけど、計算力が高い。

つまり、何事も計算して行動してしまうのだ。

こうしたら、嫌がられる。

こうしたら、好かれる。

こうしたら、友達ができる…

それに対しヒカリは、あまり計算しないで行動する。

意外とおっちょこちょいなのだ。

きっとエルヴィン団長なら…

いや、男性ならすぐにヒカリを選ぶだろう。

純粋で可愛らしい、その上守ってあげたい…と思うような行動をしているからだ。

私は口を開いた。

『なら…なら私だってききたいよ。

散々に人の心をもてあそんで、応援してるよ、なんて言葉をかけて。その上付き合っていたことを親友の私にだって言ってくれなかった。

私より、男…つまり私よりエルヴィン団長を取るの？

あなたと私が言った事は同じように聞こえるかもしれない。

けど、私はあなたの心をもてあそんでなんかいないよ。

あともう1つ。

なぜ避けているかわからないの？

こんなこともわからないなんて…

自分でしたことを考えてよ!!』

私は怒鳴ってしまった。

きっと驚いただろう。

すると団長は

「A。ヒカリをそこまで責める必要はないんじゃないか？

泣き出してしまっている…

こんなに優しい娘のどこが悪いんだ？

教えてくれないか？

それに君は、親友より小鳥をとるのかい？

そんなに冷たい人だとは思わなかったよ。」

私の目からは、抑えていた涙が溢れ出していた。

『そうですよ!!団長もみーんなヒカリの味方。

私の事を考えてくれる人なんていないですよ!!

その上、私を責めるんですか!？

そりゃそうですよね。

私より愛しているヒカリの方が大切ですから!!

冷たい人間でも結構です。

言いたいだけ言ってくださいよ!私には、たった1羽のすずめだけで充分ですから。

愛なんて、もういりませんよ。

どうせ冷たい人間ですからね!!』

あぁ…とうとう私は言ってしまった…