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さんじゅうさんわ。 ページ35

木兎side



《Aさんはもう病室に移動されてます。


ご自分の目で確かめてみてください。》



頭の中で先生の言葉が蘇ってくる。


(嘘だ。そんなこと...あるわけねぇだろ...?)


俺達は《木兎A》と書いてある病室の前に辿り着いた。



兎「開けるぞ...?」

皆はコクンと頷く。



ガラッ




扉の向こうには、




ベッドに座って窓の外を見つめているAがいた。



兎「...っA......?」


俺のその言葉にAはこっちを向いた。




『...あの。』



違和感を感じる。


(...敬語?俺に対して...?)




『それって...









...私の事なんですか...?』



あぁ。先生の言った通りじゃん。



《ですが...





Aさんは、

頭を打ったショックで記憶を失った恐れがあります。

所謂記憶喪失...ですね。》





聞きたくなかった。


兎「.........は...?


っ、何言ってんだよ...お前はAじゃねぇか...」


『...あ、そうなんですか...?

ありがとうございます!



えと、...あなたは?』


辛い気持ちをグッと抑えた。



兎「...俺は...




...っ、木兎光太郎だ!!

お前の兄だぞ!!!」


無理矢理笑顔を作る。

自分のいつもの元気すぎるテンションで。



赤「...木兎さん.....」

夜「木兎、お前...」


そんな声が聞こえた。


(しょうがねぇじゃんか。



すっげぇ辛いけど、

思い出させるためにやんだよ。)



『お兄さん、なんですね。


えと、なんて呼んでましたか?』


兎「兄ちゃんだ!!

兄弟だからタメ語だぞ!」


Aからしたら初めて会った人を兄ちゃんと呼んだり、タメ語で話すなんて難しいことだろう。


『...分かった!

兄ちゃんって呼ぶね...!』



Aは一瞬戸惑ったものの、いつもの笑顔で

笑い返してくれた。



兎「あ、ちょっと俺黒尾に電話してくるな!」


『え、うん!』


と言い、病室から出た。

さんじゅうよんわ。→←さんじゅうにわ。



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オフトゥン - いつの間にか目の前が霞んでました...とても面白かったです! (2020年5月7日 19時) (レス) id: 1ed80ac0bf (このIDを非表示/違反報告)
いちごミルク(プロフ) - hikariさん» ごめんなさい!修正しておきます。報告していただき、ありがとうございました! (2019年10月28日 17時) (レス) id: 40a00401ba (このIDを非表示/違反報告)
hikari(プロフ) - さんじゅうよんわの木兎さんの(名前)ではなく、名前ってなってます。 (2019年10月28日 9時) (レス) id: 9040efc7f3 (このIDを非表示/違反報告)
いちごミルク(プロフ) - まっつんエロい@紀和さん» はい!学生です〜!!応援ありがとうございます!これからも頑張らせて頂きます!! (2019年10月23日 17時) (レス) id: 40a00401ba (このIDを非表示/違反報告)
まっつんエロい@紀和(プロフ) - 作者さんは学生さんですか?学生さんでしたら大変ですけど頑張って下さい! (2019年10月22日 21時) (レス) id: 8195451271 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いちごミルク | 作成日時:2019年9月9日 19時

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