30 ページ30
『ほんとうにお世話になりました。』
「だから気にすんなって。俺だってヨモギが元気ないと、元気でねぇし。」
『でも本当に、助かりました。』
そう言いながら、鍋をつついているのは、オシャレをしたヨモギ。
こう考えると、俺の部屋では、少しだけ素を出してくれていたのかもしれない。
『んーー…、』
「腹一杯なんだろ？」
『もう少し…行けると思いませんか…？』
「俺に聞くな。自分の腹に聞け。」
はーい。
なんて可愛く呟くヨモギ。
やっぱり、改めて見ると可愛い。
肌もきめ細やか。脚だって、人並みよりかは細いだろう。
何よりも、裏表のない性格が凄くいい。
「よし、伝票よこせ。」
『なっ！なに言ってるんですか！』
「なにがだ。」
『今日はわたしが奢るんです。この前も言ったじゃないですか。』
「……おぼえてねぇな。」
『嘘つかないでください。』
さすが、俺だってついこの間のことを忘れるわけがない。
認知症じゃあるまいし。
「俺だって、女に奢らせるようなカッコ悪いことはしたくない。」
『……じゃ、じゃあ。』
ヨモギがいいことを思いついたのか、目を輝かせている。
『わたしが奢ります。それだけは譲れません。』
「で？」
『わたしがユンギオッパのしてほしいことをやってあげます！
だからユンギオッパは奢るなんて言わないでください。』
「なんでもいいんだな？」
『肩もみでも。荷物持ちでも。』
そうニコニコと言って、微笑んでいるヨモギ。
可愛い。
可愛いの極みだ。
『おっぱ？』
「え、ぁ、」
いきなり、俺の顔を覗き込んできた。
上目遣いで。
「ほんとになんでもいいんだな。」
『さっきからそう言ってるじゃないですか。』
俺は、テーブルの上に身を乗り出した。
ついでに、ヨモギの唇を俺の唇に重ねた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 606人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蓬(プロフ) - りんこさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです！これからも応援していただけるよう頑張ります（笑） (2018年4月22日 18時) (
レス) id: c78f3d5d68 (このIDを非表示/違反報告)
りんこ(プロフ) - 初コメです！このお話大ッ好きです！これからも応援します^^ (2018年4月22日 18時) (レス) id: 5bdd8a4462 (このIDを非表示/違反報告)
蓬(プロフ) - ゆずさん» コメントありがとうございます！作者も書きながらニヤニヤしております。(笑)ラブラブシーン乞うご期待を！ (2018年4月20日 20時) (レス) id: c78f3d5d68 (このIDを非表示/違反報告)
蓬(プロフ) - エルフさん» コメントありがとうございます！きゅんきゅん？！ですか？！嬉しいです！お楽しみいただけるよう、頑張って書かせていただきます！ (2018年4月20日 20時) (レス) id: c78f3d5d68 (このIDを非表示/違反報告)
蓬(プロフ) - まゆさん» コメントありがとうございます！まゆ様の楽しみのなったのなら幸いです。ユンギを、ユンギらしく書けるように頑張ります！ (2018年4月20日 20時) (レス) id: c78f3d5d68 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
