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42話 ページ44

手を合わせて、彼らはそれぞれAのことを心の中で思った。


「Aは嘘つきのガールだったが、とてもパワフルだったよ…」

「天神くん…、やっぱりそうですよね。私、もう一度だけでいいから、Aくんに会いたいです…」

「おれもじゃ。じいちゃんの和菓子を持ってきたのだが…、榎の字…いや、冬の字にも食べて欲しかったものじゃ。」


あずきは、手に和菓子の入った袋を持っている。
せめて気持ちだけでも、と思って持ってきたのだ。

ここで食べていってくれ、とみんなに和菓子を配るあずき。

ふと、墓の前にいた彼らの場所が影になる。


「えー、ぼくの分は無いの?」

「えっ!?」


上から声が聞こえる。ついこの間まで、よく聞いていた中性的な声だ。
宝石ヶ丘の制服に身を包んで、7分丈のパーカーを羽織り、長い髪を風になびかせる人物。

自分の墓の上に座って、笑顔で一行を見つめている。驚く顔を見て、嬉しそうにしている。


「おれは…夢でも見ておるんじゃろか…」

「そう、ぼくはあずきちゃんの夢に居るんだ!嘘だけど!」


散々聞いたこの言葉。
間違いない。間違いなく彼女だ。


「Aくん…!」

「あははっ、まさか君たちが来るなんてね。」


ひらりと地面に降りると、私たち全員の頭をぐしゃぐしゃに撫で回した。
みんな髪の毛が乱れている。


「A、なんで…!?」

「消えるしかないって言ってましたよね!?」

「あれ、そんなこと言ったっけ?あ、ぼくにも和菓子ちょうだい。」


和菓子を食べながら、とぼけるA。
確かに、1週間前に屋上から飛び降り、消えたはずの彼女がなぜここに居るのだろうか。

手を払い、ニヤリと笑う彼女は、


「ぼくが消えるわけないでしょ!」


そう言い放った。1人で大笑いするAを、特待生は抱きしめた。突然のことに驚きを隠せないA。
特待生や七緒や陽人だけでなく、次々と抱きつく一行。Aは、目に薄く涙を浮かばせて笑っていた。


「葵ちゃんと冴ちゃんは来てくれないの?」

「あー、はいはい。」

「ふん、俺は行かん。あっ、こら吉條離せ!」


結局、全員で抱き合う感じになった。
冴も薄く涙を浮かべて加わるなか、渋る葵を七緒が引っ張って連れてきた。


「良かった…。本当に良かった!」

「ちょ、ひかりちゃん、苦しい…離して…」

「嫌です!絶対に離しません!」


Aは半分諦めて、特待生に抱きしめられていた。

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マグロ隊長 - 亜紀さん» 読んでいただきありがとうございます!続編というか、ただこの夢主ちゃんで恋愛的なのを書こうと思っただけなんですけどね…笑椿くん良いですね!これから考えてみます(^_^*) (2018年11月6日 23時) (レス) id: ff77c9afb9 (このIDを非表示/違反報告)
亜紀(プロフ) - 私は個人的に椿が好きなので絡ませて欲しいなと(((殴、コホン…なんでもありません。最後になりましたが応援します、頑張ってください!! (2018年11月6日 18時) (レス) id: 65d880c966 (このIDを非表示/違反報告)
亜紀(プロフ) - 最後まで読ませていただきました。いやぁ、私結構僕っ子好きなんですよね、だから嬉しかったですよ夢主が僕っ子で!続編?書いてくださるんですか!?ぜひ読ませてください!! (2018年11月6日 18時) (レス) id: 65d880c966 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:マグロ隊長 | 作成日時:2018年9月28日 1時

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