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35話 ページ37

「グラン・ユーフォリア…。ぼくの年にもあったんだ。まぁ見る前に死んじゃったけどね…」

「Aくん…」

「正直な話、ぼくも参加したかったんだ。でも、今の時代にぼくは居ないはず…。いつの間にかそう思うようになっちゃったんだよ。」

「そうだな。でも、今お前が居るのはそれでいいんじゃないか?」

「…と、言うと?」


今の時代に自分が居るのは違う。そう感じるようになってきたというA。
不安定になってきたのには、そこも関わっているのかもしれない。

重くなった空気の中、千紘がいつも通りのトーンで話を切り出した。
真剣な表情のAが、何を言いたいのか問う。


「確かに、今の時代にAがいるのは不思議かもしれない。でも、俺はお前と仕事がしたい。
…現に、まだ新作ゲームの収録だってしてないしな。」

「千の字の言う通りじゃ!お主にはまだ、うちの和菓子を食べてもらっておらぬからな!」

「私も、Aくんにいて欲しいです…!」

「それに、馬鹿じゃないの?自分は昔の人間だから今の事に参加できない?寝言は寝てから言って欲しいよね。」


椿もこう言っているが、本心ではライバルが居なくなるのは困る、ということだ。
次々と、言葉は違うがいなくならなくても良いという言葉が飛び交う。


幸弥と荒木の目が合う。

彼らはクスリと笑った。


「本来なら、お前は学校にいられない。…でもな、正直俺もいて欲しいと思ってる。だから…」

「俺がなんとかしてやるからここに居ろ、ということですね?」

「コスモ…」


あとはAの返事を待つだけ、そういう空気になり、辺りは静かになった。
心なしか、少し張り詰めた空気だ。

Aは顔を上げる。そして…


「そっか…ぼく、ここに居てもいいんだ…。ぐすっ…みんな、ありがとね…」

「Aくん…!」


安堵した空気が流れる。
Aは涙を流して、笑顔になる。
ここに残ると決めた。そう全員が思った。


「でも、ここには居られない。ぼくも残り過ぎたみたいだしね…。だから、」


屋上の外側へ降りるA。
一歩踏み間違えば、落下してしまう。
危ないと止める生徒たちと先生。

振り向いて、全員に顔を見せる。
嘘偽りなく、純粋な笑顔で、

「ばいばい、みんな。楽しかったよ。」


そう言うと、背中から落下した。
ここは屋上。間違いなく助からない。

みんなが慌てて下を見るが…


「…居ない。」

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マグロ隊長 - 亜紀さん» 読んでいただきありがとうございます!続編というか、ただこの夢主ちゃんで恋愛的なのを書こうと思っただけなんですけどね…笑椿くん良いですね!これから考えてみます(^_^*) (2018年11月6日 23時) (レス) id: ff77c9afb9 (このIDを非表示/違反報告)
亜紀(プロフ) - 私は個人的に椿が好きなので絡ませて欲しいなと(((殴、コホン…なんでもありません。最後になりましたが応援します、頑張ってください!! (2018年11月6日 18時) (レス) id: 65d880c966 (このIDを非表示/違反報告)
亜紀(プロフ) - 最後まで読ませていただきました。いやぁ、私結構僕っ子好きなんですよね、だから嬉しかったですよ夢主が僕っ子で!続編?書いてくださるんですか!?ぜひ読ませてください!! (2018年11月6日 18時) (レス) id: 65d880c966 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:マグロ隊長 | 作成日時:2018年9月28日 1時

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