25話 ページ26
「わっ!」
「うわぁっ!?ちょ、央太、はっ倒すぞ!」
「おい央太!マジでやめろよそういうの!」
消灯時間をとっくに過ぎているため、明かりは手元の懐中電灯のみだ。
央太が大声で脅かすと、椿と蓮は驚き飛び上がった。その後、半分本気で怒る2人。
しかし、しばらくの間歩いていたが、噂の歌声はまったく聞こえてこない。
「ほ、ほらね。そんなのある訳無いって言ったでしょ。もう帰るよ!」
「いや、ちょっと待つでござる。」
鈴が静かにするよう促す。耳を澄ますと、屋上方面から歌声がかすかに聞こえる。
椿と蓮は真っ青になり、走って戻ろうとする。
しかし央太に腕を掴まれて、逃げられないようにされる。
「やっぱり本当だったんだ!行ってみようよ!ゴーゴー!」
「あっ、こら待て央太!」
そのまま2人を引っ張って、屋上へ走っていく央太。
彼を追いかける2人。
央太の行くまま、一気に屋上へ入るHot-Bloodのメンバー達。
屋上に入ると同時に、持っていた懐中電灯の光が消えた。辺りは真っ暗で、ほとんど何も見えない。
彼らの視線の先には、1つの人影。
宝石ヶ丘の制服を着た人物だ。暗くて、顔は見えない。
ふと、その影が振り向く…
「うわぁぁぁぁ!!俺もう無理!帰る!」
「あっ!ちょっとミヤくん!」
突然、椿が叫ぶと、屋上から出て行こうとしてしまった。他の者も、つられて振り向き、屋上から退出する。
扉を閉める際、その人影は消えていたという。
「ほんっとありえないんだけど!」
「結局、あれは人間だったのか…?制服を着てたように見えたけど…」
全員が全速力で校舎内を走る。
いつのまにか、懐中電灯は点くようになっていた。
椿と蓮は半泣きで走って、央太は少し不満そうにしている。話でもしたかったのだろうか。
全員が校舎から飛び出した瞬間…
「ばぁっっ!!!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
背後から大きな声が上がる。
驚いて悲鳴をあげる彼ら。脅かした本人は大爆笑している。お腹を押さえて話す。
「あっはは!驚きすぎでしょ!ふふっ、あはは!」
「お、お前…!どうしてこんなとこに居るのさ!」
「入ってくのが見えたから、脅かしたら面白いかなーって思って。ごめんね、くくっ…ほんとっ、ごめ…ふふふっ!」
現れた榎本が、大笑いしながら謝る。
椿は殺す…と言って殴りかかろうとするが、そのまま逃げる榎本。
結局、あの人影は幽霊だったのだろうか…
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マグロ隊長 - 亜紀さん» 読んでいただきありがとうございます!続編というか、ただこの夢主ちゃんで恋愛的なのを書こうと思っただけなんですけどね…笑椿くん良いですね!これから考えてみます(^_^*) (2018年11月6日 23時) (レス) id: ff77c9afb9 (このIDを非表示/違反報告)
亜紀(プロフ) - 私は個人的に椿が好きなので絡ませて欲しいなと(((殴、コホン…なんでもありません。最後になりましたが応援します、頑張ってください!! (2018年11月6日 18時) (レス) id: 65d880c966 (このIDを非表示/違反報告)
亜紀(プロフ) - 最後まで読ませていただきました。いやぁ、私結構僕っ子好きなんですよね、だから嬉しかったですよ夢主が僕っ子で!続編?書いてくださるんですか!?ぜひ読ませてください!! (2018年11月6日 18時) (レス) id: 65d880c966 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:マグロ隊長 | 作成日時:2018年9月28日 1時