24話 ページ25
特待生と出かけてから1週間ほど経った日。
雨が降っていて気温も低く、なんとなくどんよりしてしまうようだ。
学校のある教室…2年では、話題になっていることがあった。
「最近、あいつ来てないな。」
「風邪でも引いたのでしょうか?」
榎本が学校に来ていないのだ。
特別仕事が入っているわけでもないため、ちょっとした話題になっていた。
まぁ彼のことだから、とみんな深くは考えていなかったのだが。
授業が始まってしばらく経った時、教室の扉が開いた。
「おはよう!猫が雨で震えてたから遅れたよ!」
「榎本…早く席に着きなさい。」
「外、土砂降りだったよね?なんで一切濡れてないの?」
確かに、外は傘を差してでも濡れるくらいの雨が降っている。なのに、榎本は一切濡れていない。
猫のくだり自体が嘘かもしれないけれど。
質問をした新多に、笑いながら榎本は答える。
「あー、まぁいいじゃんそれは。ほら、喋ってると先生に怒られちゃうよ?」
「う、うん…」
それからは、普通に授業が開始された。
1週間ぶりに榎本がいるのは、別に雰囲気が良くなるわけではないが、少し騒がしかった。
千紘は、葵がいたら怒りそうだな、などと考えていて、祈は特待生のことを考えていた。
話題になっているのはもうひとつあった。
最近、校内で夜な夜な歌声が聞こえてくるという。
その歌声は楽しそうでもあり、悲しそうにも聞こえたらしい。
宝石ヶ丘での七不思議的なもの、または8つ目の不思議とも噂されている。
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「だからさ、夜行ってみない!?」
「はぁ!?そんなの嘘に決まってんでしょ!俺は行かないからね。」
Hot-Bloodのメンバーが集まっており、央太が噂のところに行きたいと言う。
椿は反対らしい。意外とオカルトに弱いのかもしれない。しかし、それでも食い下がる央太。
「えー?ミヤくんの頑固!頑固オヤジ!」
「じゃあビビリの姫以外で行こうぜ。」
「はぁ!?ビビってる訳じゃないし。行けばいいんでしょ、絶対そんなの信じないからね!」
蓮が椿を煽る。椿はわかった上で行くと言った。
時間は今日の夜9時、寮のリビングに集合となった。
央太は喜び、蓮は炎上のもとにでもしようと企んでいた。椿はそんなのいない…と呟いている。
「霞どの…某たちは人数に含まれてるだろうか?」
「間違いなく含まれてるな…でも3人だけじゃアレだな。ミヤも苦手そうだし…、仕方ない。諦めよう。」
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マグロ隊長 - 亜紀さん» 読んでいただきありがとうございます!続編というか、ただこの夢主ちゃんで恋愛的なのを書こうと思っただけなんですけどね…笑椿くん良いですね!これから考えてみます(^_^*) (2018年11月6日 23時) (レス) id: ff77c9afb9 (このIDを非表示/違反報告)
亜紀(プロフ) - 私は個人的に椿が好きなので絡ませて欲しいなと(((殴、コホン…なんでもありません。最後になりましたが応援します、頑張ってください!! (2018年11月6日 18時) (レス) id: 65d880c966 (このIDを非表示/違反報告)
亜紀(プロフ) - 最後まで読ませていただきました。いやぁ、私結構僕っ子好きなんですよね、だから嬉しかったですよ夢主が僕っ子で!続編?書いてくださるんですか!?ぜひ読ませてください!! (2018年11月6日 18時) (レス) id: 65d880c966 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:マグロ隊長 | 作成日時:2018年9月28日 1時