離婚しようとした2人の宝 Part2

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『わぁ…すごく綺麗…』



車で1時間程走ってついた海は、すっと透き通っていて、どこまでも続いている。



零「人も少ないし、ほぼ独り占め状態だな。」



靴を脱ぎ、足を水につけると冷たく、気持ちいい。



『来てよかった。』



零「そうだな。時間を忘れそうだ。」



『綺麗な貝。これ夜空が喜びそうだから、持って帰ろう。』



零「魁には、帰りに何か買ってあげよう。」



『そうだね。』



砂浜に座り、太陽に照らされた海をただじっと眺めた。



零「本当に時の流れは、あっという間だな。結婚してもう6年経った。魁も夜空も大きくなったし、新しい子も。」



『本当に幸せ。2人共、どんどん成長してるし、私たちのことを好きでいてくれる。嬉しいね。』



零「あぁ。本当に魁と夜空には、感謝しないといけないな。」



『うん。』



零「前、夜空に先越されたけど、改めて言いたい。茉優が好きだ。」



そう言って、ぎゅっと抱きしめてくれた。



『ありがとう。私も好きだよ。』



ぎゅっと抱きしめ返したら、お腹の中の赤ちゃんが動いた。



零くん、気づいてないみたいだし、これは私と赤ちゃんだけの秘密にしよう。



どんどん顔が近づいて、どちらからともなくキスをした。



『もう帰ろう？2人もいいけど、4人じゃないと家族じゃないから。』



零「そうだな。じゃあ最後に。」



そう言って渡されたのは、薔薇の花三本だ。



『え…、いつの間に？』



零「ずっと隠してた。」



『嬉しい…、ありがとう。』



あとから調べたら、薔薇三本は愛してるって意味だった。

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