死後、第２ステージは横浜で。

死後のレポート１１ ページ11

……あれ？そんな台詞原作あったっけ？
まあ私の影響で多少変わるものか
珈琲に再び口を付ける





『(…じゃあ彼処のお嬢さんって誰の事だ？)』


と思い太宰さんの方に目を向けると

バチリ、と目があった


「ねえ？お嬢さん」
と太宰さんが首をやや傾げながら言う


…え、私？

うわあ太宰さんと目が合ったああ…！

んん、そうじゃなくて
太宰さんなんて言った？

……通りすがった？


え、通りすがった…？

え。いたか…？
と、記憶をぐるぐると回し出す


…あ！3軒目の喫茶店のとこあたりでの
警察騒ぎ？

─なぁA、彼処なんか警察いる
─え？！…ほんとだ、物騒だねぇ〜


あれその騒ぎだったのか
その時はまだ記憶無かったからな〜


うおっ、早く返事しなきゃ

「え、っと、はい
紙袋を持って、いましたね」

くっそ！！人見知り発動！！

「ほらあ、言ったでしょう？」
「むう、何故こんな奴がモテる…？」


ふふふ、それはね国木田さん
太宰さんがカッコよすぎるからよ
と意味不明な悟りを開く
ふおおお、太宰さんと喋れたああ
うへ、うへへ…

頬が緩んでる姿を見た奏多は私に対し
心底気持ち悪いみたいな顔をして

「え、顔気持ち悪」

……顔通りのことを言いやがった
悪かったか気持ち悪くて！
そーゆーイケメンなあんたでも太宰さんにはかなう筈ないから！

『黙れ奏多』
「イケメンと喋れてよかったですねー」
『何お前、なんか不機嫌？』
「……別に。ミーハー変態クズ野郎だなーって」

と、そっぽを向いて言う

此奴、人が下手に出てるからって調子乗りやがって…！！
なにか言い返してやる、と口を開く
開く、が……

『なんだとこの、この…！』



クッソこいつ完璧過ぎて言葉出てこねええ
イケメンは特だな本当に！！
口篭る私を見て奏多はまたしても茶化す
正直に心情を言うと、死ねとしか言いようない

「ハッ何も言えねーのな」

鼻で笑う奏多にカチンときて頭にぱっと浮かんだ言葉を言う

『…るさいこのチビ！！』

そう、此奴、チビなのである

どんな人間にも粗はある…！
イケメンにもあるんだよ！

「……」


ふっふっふ、大人しくなったな。さすが私！



『これに懲りて…』
「……」
『私にミーハー変態クズ野郎なんて言うのは…』
「……」
『や、やめるんだ、な…』
「……」
『なんか喋って！？』

さっきから黒いオーラ振りまいてニッコニコでこっち向いている奏多様に恐怖しかない
滅茶苦茶怖い。人は笑顔が一番とかあるけど私は断じて認めない

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