XXXII ページ33
彼の名前は、
''ラギー・ブッチ''
サバナクロー寮、２年生。
レオナ・キングスカラーの世話をしている。金目の物に目がない人物。
私と同じ2年B組だが、この１年間で会話した回数は一回くらいだ。
話したと言っても「消しゴム落としたっスよ」「ありがとう」の会話しかしたことがなかった。
..それって、会話したことに入るかな？
疑惑の花が脳裏に咲く。
「アンタ..…
確か同じクラスのA・ラミス君だっけ？」
「..ラミレスです」
一文字足りない。
良く「レ」を抜かれて呼ばれることが多々ある。
改名した方がいいのかな..？
「ふーん..
で、アンタは何で祈ってるんスか？」
「..え、」
思わずギクリとする。
''ラギー・ブッチー''は食い入るように見つめてくる。
あなたが来るのを待っていました！というのは可笑しな話だし、絶対引かれる。
一体、どうすれば..。
知恵を絞るように考える。
…。
脳裏から思い浮かんだのは、一人の教師の言葉だった。
「..感謝の祈りをしているのです」
「..感謝の祈り..？」
私も自分で何を言っているのか訳が分からない。
ただ、ひたすら教師の言葉をそのまま言うだけである。
「..昔は大変貧しく、大勢の死者を出しましたが、作物のお陰で、生き延びられたと言っていました。
今でも感謝の気持ちは大切にしなければなりません。
なので、感謝の祈りをしているのです」
教師の言葉を淡々と言い切ったが、後から思うと宗教的な何かだったのではないかと思ってしまう。
…そして、
語り終わった瞬間、
氷が張ったような静かさになった。
え、何この沈黙。
不安が積み重なり、無音の空間が入ったので、ちらりと彼の方を向くと..
耐えようにも耐え切れず、笑みが口角に浮かぶ姿が目に映った。
..え
「あの、」
「アンタって面白いこと言うんッスね」
「シシシッ」と言いながら、灰緑色の垂れ目でこちらを見てくる。
彼は、怪訝そうな顔はせず、なぜか楽しそうな顔をしていた。
..良かった、何とかその場をやり過ごせた！
ほっと息をつく。
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るきあ(プロフ) - 夢主ちゃん原作知らなそうな話し方してるから原作知らないのかな?途中まで見てるけど、知ってた気がする… (2022年5月6日 6時) (
レス) @page42 id: e2065bbc2b (このIDを非表示/違反報告)
イチゴ - パピコ・アイスがめっちゃ好きですwww (2021年1月19日 2時) (レス) id: ac2ae8ad89 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - パピコ・アイスで笑いましたwwww (2020年9月18日 15時) (レス) id: 18f6683025 (このIDを非表示/違反報告)
卵ソース(プロフ) - Mignonさん» 読んで頂きありがとうございます。嬉しいです！えっと…このお話の主人公は、女の子として書かせてもらっています。しかし、周りの人たちの顔面レベルが高すぎて気づかれない状態です…！ (2020年9月7日 8時) (レス) id: dbdae74e1a (このIDを非表示/違反報告)
Mignon(プロフ) - 面白くて一気に読みました！！！こんなこと読み終わってから聞くのも変ですけど、夢主ちゃんは女の子ですか！？男の子ですか！？ (2020年9月6日 8時) (レス) id: 0ee41ec00b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：卵ソース | 作成日時：2020年7月11日 7時
