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「一年生で階位「3」を捥ぎ取るその実力!! いやぁ素晴らしいですね!! なんでもお世話致しますよ!!」
「はあ…」
「えーとウツさんは階位「1」なので… ○隷な」
「おい!!」
なんだコイツは胡散臭いと思いながら、チーノという悪魔を凝視する。彼はウツに向き直ると、先程まで褒めちぎっていた態度から一変。奴○として扱った。
「なんやこの胡散臭い悪魔は!!」
「つかなんで俺らの名前知っとんねん…」
胡散臭いという印象はみんな持っていたようで、リズはウツの言葉に同意するように頷いた。そして何より、シャオロンの疑問は最もで、初めて会うはずの悪魔が何故自分たちの名前を知っているのか……。
「やだな〜とぼけちゃって! 同じ師団のメンバーやないですか!」
答えは案外簡単なもので最初にトントンがチーノの名前を知っていた時点で答え合わせはしているようなものだ。ガオナァ・チーノは我々師団に所属する悪魔の一人。それを聞いたシャオロン達は驚愕の表情を浮かべた。
「みなさんもあのピンクのふわふわが気になって来たんでしょう? さすがです!! それでこそ…我々師団!! 次なる我らが活動はそう! あのピンクのふわふわの徹底調査です!」
「もちろん強制じゃないですよ」
チーノの後ろからヌルッと現れたショッピが煽りも含めて言った。
「ピンクのふわふわが怖くて漏らしそうという方は断っていただいて結構ですんで…」
「いやもうお前の煽りは効かへんぞ! またそうやって俺らをコキ使おうと…」
「ああ、それともうひとつ。グルッペン団長が言っていましたよ」
シャオロンが反論しようとしたところを遮り、チーノは続けた。
「こんな伝説があるそうです、「大地に顕現しピンクのふわふわ」」
「文章おかしない?」
「「亡者の血を吸い魔力を貪る死の大樹なり。かの力を手に入れし者は───めっちゃ目立つし超モテる。ついでに願いがひとつだけ叶う」」
チーノがそう言うと、話を聞いていた一年メンツは、その伝説を信じ「そんな都合のいい伝説あるかーーーッ!!」なかった。
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作者名:真夜 | 作成日時:2023年7月15日 10時