最強だよ！エンダーガールちゃん！II (ページ6)

今日:36 hit、昨日:8 hit、合計:6,181 hit

♢ ページ6

「近くで見るとデカイな…」
「気ぃつけろよ毒飛ばしてくるかもしれへんぞ」
「人畜無害そうだし多分大丈夫だと思うけどね」

　結構お気楽なリズに、トントンはそれでも注意するに越したことはないと言った傍ら、シャオロンは「ピンクのふわふわ」を見て無言になった。

「(一体…どんだけすごい魔力があったらこんなでかいもん出せるねん。俺…ホンマに勝てるんか？あの───)」

　特待生に──。と思った直後、突如目の前にドアップで現れた見知らぬ悪魔。瓶底メガネをかけた薄い水色っぽい髪色の男は、いきなり現れてはなにかを語り出した。

「いやぁ…学園内の騒ぎにいち早く駆けつけるその探究心!! さすが!! シャオロンさん!!」

　そこから数秒、微動だにせず固まっていたシャオロンはようやく彼の存在に気づいたように盛大に驚いた。

「ビックリしたァ!! 誰やお前!!」
「ありゃ、こんなとこで奇遇ですね。チーノ先輩」

　トントンだけがどうやら彼について知っているようで、彼の名前を口外した。

「先輩なんてそんなそんな！同じ階位「２」なんですからチーノでええですって！シャオロンさんも一年生で「２」はすごい！そして何よりリズさん!!」

　チーノの視線はシャオロンの近くで「ピンクのふわふわ」をずっと観察しているリズに移った。名前を呼ばれたことで意識が逸れたのか、リズもチーノに視線を移す。チーノはゴマをするように手を胸の前で擦り合わせ、リズのことをキラキラした目で見つめていた。

「……？」