最強だよ！エンダーガールちゃん！II (ページ49)

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　じ〜んと感動したゾムがシャオロンに何か話し始めようとしたところを、シャオロンは慌てて口を塞いで黙らせた。

「しっ!!」
「な…何か来てる…」

　リズの耳にも聞こえた。シャオロンがゾムの口を塞いだ理由は、談話室に誰かが入ってきたから。十中八九ラッダァだと思われる。
　タンスの隙間から覗いてみると、やはりラッダァが談話室に来ていた。誰もいないことを確認したのか、すぐに姿は見えなくなったが…

「よかっ…」

　しかし安心するにはまだ早い。再びタンスの隙間に目をやると、威圧感しかないドアップの顔がこちらを見て、逃げ道を塞いでいた。

「「ぎ…ぎゃああああああああ!!」」
「きゃあああああ!!!」
「見つけたぞゾム＆リズ〜〜〜〜〜」

　三人はもう大パニック。腹の底から絶叫して下手なお化け屋敷よりも完成度の高い恐怖を体験している気分になった。

「いい加減観念して…」
「(あー……私どうなっちゃうんだろう……)」

　いきなりゾムが不気味な先生を連れてきたかと思えば、その先生は何故か自分まで狙っていることを知り、途中からシャオロンも加わって一緒に逃げて、その先でついに全員捕まった。
　この先どうなるのか予想もつかない恐怖に支配されながら、リズは悟ったような表情で全てを受け入れる準備をした直後、拍子抜けするような台詞が耳に入ってきた。

「アスレチック師団に入ろう」

「「「…………え？」」」

　ポカンとして見てみれば、師団に関する広告用紙をこちらに見せて、ついさっきまで死んでいた目を輝かせているラッダァが目の前にいた。