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「いや〜〜〜〜〜〜〜!! 来ないでェ〜〜〜〜〜〜!!」
ゾムはリズを抱えながら爆弾を投げるという何とも器用なことをしながらラッダァから逃げ、先回りしていたシャオロンにこっちに来いと誘導される。
「おい二人とも！ こっちやこっち!!」
「一体なんやねんあの先生!?」
「たまに学校におる若い教師や。俺もウワサでしか知らんのやけど…スポーツが得意で生徒たちからよく弄られてる人気の先生らしいで。ただしいつも血まみれやねん」
「なんでそれで人気出るんや!! そんな危険な悪魔野放しにしたらアカンやろ常識的に考えて!!」
「お前がそれ言う…？」
シャオロンの言う通りゾムの今の発言は自分にも返ってくるいわゆるブーメラン発言でもある。そんなゾムに抱えられながら、リズはシャオロンの言ったことに頷いて同意した。
「でも変やな。生徒を襲うなんて話は聞いたことない…もしかして悪周期のせいで…」
「言うほど悪周期かな…」
三人一斉にラッダァをちょっぴり振り返って見てみる……。
「あっ、言うほどそうでした」
「怖ェ〜〜〜〜〜ッ!!」
「絶対そうや！ あの形相は悪周期以外ありえへん!!」
ラッダァの表情というか形相は悪周期に入った悪魔のそれとほぼ類似しており、彼も同じ悪周期になっていると勘違いしてしまうのも無理はない。実際悪周期などではないのだが、何にしろ雰囲気がとても似ているので三人は悪周期だと思い込んだまま、人目のつかない場所まで逃げ込む。
「は〜〜〜〜〜〜…なんとか撒けた…」
「なんでオレたちがこんな目に…」
「連れてきたのゾムさんなんですけど…」
三人は談話室の大きめのタンスに入り、ラッダァを撒くことに成功した。
「マジで助かったぜシャオロン…！ リズもごめんな巻き込んで！」
「ああ、いや…」
「何言っとんねんいっつも俺の方が助けられてばっかりやろが。それだとお前ばっか目立って腹立つねん。たまには俺に助けられろや」
「シャオロン…！」
「(カッコイイ…)」
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作者名：真夜 | 作成日時：2023年7月15日 10時
