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ページ45

目玉が生えて色もとても毒々しいシャオロン作の料理(?)がウツの顔面にどっと押し寄せる。

「大先生!?」
「なんやこの料理…一体どんなアレンジ加えたんやシャオロン!?」
「さっきも言ったやろ。より食べやすく(自らの口の中に突っ込んでくる)インパクトがあって(おぞましい見た目)飽きのこない(いつ襲ってくるかわからない緊張感)…そんな料理だよ☆」
「それもう料理やない!! キメラや──…」
「トントーン!!」
「ひぇ…」

 ウツの次はトントンが食わされ、それを見たリズは小さく悲鳴をあげた。物は言いようとはよく言ったものだ。料理だったものはクリーチャーもどきへと変身し、意思を宿しているかのように蠢いている。インパクト、飽きのこない(要約)ともに必ずしも間違いだとは言えないが……

「食べやすいだけは絶対に違う…!! 待ってシャオロンやめて!! それ連れたままこっち来ないで…!!」

 いつの間にかゾムも料理といえない料理を食わされてダウンしており、残りは予めシャオロン達から距離をとっていたリズのみとなったわけだが…。

「大丈夫やって! 量は全然ないから! あの三人に食わしたらめっちゃ減ったわ!」
「そういう問題じゃない…!」

 じりじりと詰め寄られて二人の距離はあっという間に縮まった。大釜からうねうねと顔を覗かせ、料理のクリーチャーはリズをじっと見つめている。ぞるる…と動く時すらおぞましい音を立てながら、小皿に乗り切る分の量の料理クリーチャーはリズの口に飛び込んだ。

「んんっ…!!」

 いきなり食べさせられたリズは体勢を崩して床に座り込んで、喉元とまだ口元にこびり付く料理クリーチャー()に手を当てて、苦しそうにもがく。見た目通りの味に次第に涙も浮かび上がって、どうにも如何わしい絵面にしか見えなくなってくる。某鬼狩り作品の主人公の妹よろしく、ロクに喋れないため言葉にならない叫びが出る。

「っ……ぅ……(いつか仕返ししてやる…)」

 少量だったためすぐに食べ切り、ぐったりして床に倒れ込んだリズは、大食い王のトロフィーをもらって嬉しそうにしているシャオロンを睨みつけながら仕返しを心に違うのであった───。

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作者名:真夜 | 作成日時:2023年7月15日 10時

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