大スター ページ39
離れで観戦しているリズも、ウツの滑稽な動きに肩を震わせている。
「ふっ…ふふっ……っ」
「ウツ兄…あれ? リズさんこんなところでどうし…」
「っ〜…あ、あれ…っ」
ウツの様子を見に来たチーノ、ショッピが腹を抱えて目に涙を浮かべながら必死に笑いを堪えているリズの指さす方向を見る。彼女が指さした先には、相変わらず踊るように避けているウツの姿が……
「だァーっはっはっはっはっは!!」
「期待以上や…マジで踊ってる…」
それを見た二人は見事吹き出してしまい、リズの近くで大爆笑。ちなみに大声を出して笑ったことで二年生二人の存在が一年生に気づかれているが、当の本人たちは全く気にしていない。
「大先生…スターだなんだのは煽りで言ってるだけのつもりやったけど…これはホンマに大物かもしれへんぞ…」
ウツのダンス回避に、両チームとも爆笑の嵐が巻き起こっている。
「大先生お前っ…その無駄に洗練された無駄のない無駄な動きをやめろォ!!」
「いや止めんな大先生もっかい!! もっかいやってや今の動き!!」
「ちょ…待って…笑いすぎて腹が…あっ!! ヤベッ…!!」
トントンがウツに止めろと言い、反対にゾムはウツに止めずにもう一度やれと言う。シャオロンは笑いすぎでボールを投げる力が抜け、ボールはウツの手に渡ってしまった。
「僕が避け続けることで、投げ疲れたお前がボロを出すことはわかっていたぜシャオロン…!!」
「……いや、まだ決着はついてへん!!」
シャオロンは体勢を整え、ウツとの一騎打ちに臨む。
「来いよ大先生…一騎打ちや!!」
「諦めの悪い男だシャオロン。いいだろう…僕の「
物凄い迫力のある覇気まで出して、ウツが投げたボールはいとも簡単にシャオロンにキャッチされた。パスでもしたのかというくらい勢いがなく、投げた時の声もかなり気が抜けていた。
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作者名:真夜 | 作成日時:2023年7月15日 10時