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「(何でしっかり覚えてんだよゾムで忘れとけよ…!!)ぐ…」

 階位が3であることがバレればきっと大騒ぎされるだろう。それだけは避けたいリズは何とか対処法を考える。

「(何とかして階位を言わずに済む方法を考えないと……言う前にトイレに行ってそのまま去るか? いやでもなんか罪悪感が…忘れてたってことにしてやり過ごすか……)」
「リズは確か「3」やろ?」
「あっバカ…!」

 あれこれ考えていると、空気を読まない男No.1のゾムがとうとうリズの階位について言いふらしてしまい……!?

「え……はあああああ!? 3!? お前俺より上やんけ!! おいーーーーーッ!!」
「(やっぱりこうなったー!!)ご、ごめんってば〜!! ちょ…離れてこれ以上くっついたら倒れ…!!」

 案の定と言うべきか、リズの予想通りシャオロンは大発狂してリズに掴みかかった。普通男子の体を女子が支えられるはずもなく、重心が傾いてバランスを崩したリズはそのまま後ろに倒れ込んでしまった。

「ったぁ〜…」
「あーもう何やっとんねんお前ら…」

 ドシンッと音を立てて倒れたリズとシャオロンを見てトントンは呆れたようにそう言った。ウツはシャオロンとリズの今の体勢を見て、血眼になってシャオロンにゆらっと近づいた。

「シャオロン……随分と眼福な位置におるなぁ……」
「あ? いきなり何言っ……あっ」

 シャオロンが視線をリズに移すと、彼女の背後は食堂の椅子が一面に広がっており、肝心のリズは頬を赤らめてシャオロンを見つめており……つまるところ、シャオロンはリズを押し倒し、その上彼女に床ドンしているような状況になっているのだ。

「あああ〜〜〜!! すまんリズッ!!!!」
「ぅ、あ…いや、大丈夫…」

 一気に顔にぶわぁっと熱が広がり、シャオロンまで顔を赤くしてばっと彼女の上から退いた。大丈夫だと言うリズだが、これは恐らくかなり意識している。先程から目だけをチラチラとシャオロンの方に向けては逸らすを繰り返していた。

「(クソっ、シャオロンばかり美味しいところ持っていきやがって…!! リズちゃんをNo.1彼女にするのは僕だと言うのに…!!)」

 ウツはまた違ったベクトルで悔しさを感じていた。ウツが悔し涙を流していると、不意に爆音が耳に響き、全員ビックリして何事だと騒ぎ出す。

「なんや今の音…!?」
「大変だァ!! 特待生が授業で…!!」

 ───ピンクのなにかふわふわしたものを生み出したぞーーーー!!!!

♢→←ピンクのふわふわ



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作者名:真夜 | 作成日時:2023年7月15日 10時

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